フォーブスの試算で43億ドルの資産を保有するカルーソは、ライバルのバスよりもはるかに多くの選挙資金を用意している。ロサンゼルス郡のデータによると、彼は個人で借り入れた3750万ドル(約50億円)をキャンペーンに注いでおり、その額はバスの選挙資金の470万ドルの8倍にも及んでいる。
カルーソは、さらに他の億万長者や支援者たちから75万ドルを調達し、伝統的にリベラルなロサンゼルスを、自身のキャンペーン広告で満たしている(ロサンゼルス・タイムズ紙によると、カルーソーは元共和党員だが、今年1月に所属政党を無所属から民主党に変更した)。
しかし、LAのダウンタウンでのコミュニティー活動を経て連邦下院議員となったバスの背後にも、強力な支援者たちがいる。映画監督でドリームワークスの共同創業者であるスティーブン・スピルバーグ(保有資産37億ドル)や、先週メタのCOOを退くことを発表したシェリル・サンドバーグ(同16億ドル)を含む5人のビリオネアから、彼女は個人寄付の上限である1500ドルずつを受け取っている。
暗号通貨のリップルの共同創業者のクリス・ラーセン(同32億ドル)や、米国で最も裕福な農家とされたスチュワート・レスニック夫妻(同合計80億ドル)も、彼女の支援者だ。
一方で、カルーソの支援者には、不動産投資家でドール・フード・カンパニーの元会長のデビッド・マードック(同23億ドル)や、サブプライムローン王のドン・ハンキー(同55億ドル)、自動車ディーラーのペンスキー・オートモーティブ創業者のロジャー・ペンスキー(同30億ドル)の息子のグレッグ・ペンスキーといった富豪たちが居る。
カルーソとバスのどちらが、有権者を動かすかどうかはまだ分からないが、もし、どちらかの候補者が過半数の票を獲得すれば、その候補がLA市長に選ばれることになる。しかし、現在のところ両候補の得票率はどちらも30%台と予測されており、11月8日の中間選挙と同時に実施される決選投票まで、2人の戦いは続く見通しだ。