高潔で礼儀正しいBTS
こうしたBTSのプレゼンスの揺るがない「強さ」の裏には、社会への問題意識を自分の中に持ち、自分の言葉で発信し行動している彼ら自身の姿勢がある。プレゼンスにも、それは顕著に現れている。彼らを影でマネジメントしているプロフェッショナルがいたとしても、ここまでの立体感や天然色は出せないだろう。
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最近つくづく思うことがある。人の存在として不可欠で最も尊いのは「高潔で礼儀正しいこと」だと。自分をより大きくより良く見せようと、無理をして“外側”を作り上げ固めすぎて、中身と合致していないケースを多数目にする。一見それっぽく華やかにしているけれど、中身がそれについてきていないケースだ。
そうではなくて、極限まで不要な情報を削減することが大切なのだ。抑えめに、丁寧に、「自分のあり方」を整えれば、その人そのものの意志や力が見る人に伝わりやすくなる。
BTSの場合は、7人がビシッと揃い、その意志がひとつに集約されるのだから、威力は多大。だからこそ、その発言や行動に賛同する人が多く現れるのだろう。
AAPI月間の最終日、大トリとして重要な役目を果たしたBTS。アーティスト活動を通してメッセージを発信し続ける彼らは、プレゼンタブルで、グローバルな発信力のあるアジア人。彼らの今後の活躍とその時々のプレゼンスに興味深々だ。