NEVは、ハイブリット車(HV)を含まない電気自動車の総称で、中国政府はバッテリー式EV(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)をNEVに区分している。
6月2日の発表資料によると、BYDの今年1〜5月のNEV販売台数は前年同期比348%増の50万7314台となり、上海でのロックダウンによる懸念を払拭し、世界最大の自動車市場における電気自動車の人気の高さを証明した。BYDの4月の販売台数は10万6042台だった。
ゼロコロナ政策をとる中国は、2カ月以上にわたり上海を封鎖して経済に打撃を与え、世界のサプライチェーンを圧迫していたが、6月1日にロックダウンを解除した。
シャオペン(XPeng、小鵬汽車)やNIO、Li Autoなどの他の電気自動車メーカーも、5月の販売台数が前年同月を上回ったと発表し、2日の米国市場で株価を上昇させた。
BYDは、携帯電話の部品や太陽光発電システムも製造しており、電気自動車分野のライバル企業よりも多角的な事業を行っている。同社の顧客にはデル、アップル、シャオミ、ファーウェイらが含まれている。バークシャー・ハサウェイはBYDの株式の7.7%を保有している。
BYDの王伝福会長の保有資産は、フォーブスのリアルタイム・ビリオネア・リストで239億ドル(約3.1兆円)とされている。中国は現在、米国に次いで世界2番目に多くのビリオネアを抱えている。