地殻変動の監視から災害時の空間マッピングまで。暮らしを守る最新測量技術 測量の日|6月3日

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6月3日は測量の日です。1949(昭和24)年のこの日に、現在の測量法が公布されたことから、1989(平成元)年に当時の建設省(現・国土交通省)が中心となって定めました。1人でも多くの人に測量や地図に親しんでもらうこと、測量の重要性について理解をしてもらうことを目的としています。

測量の果たす役割は、地図を作成したり、土木工事や建設工事を行ったりすることだけにとどまりません。測量や地図に関する最新技術は、暮らしを守るための防災や各種危機管理にも利用されています。

例えば、国土地理院は、全国1300カ所にアンテナや受信機を搭載したステンレス製のピラーを設置。この観測点で測量した数値を連続観測することで地殻変動を監視し、火山噴火を予測したり、地震メカニズムの解明を進めたりしています。

GNSS(Global Navigation Satellite System/全球測位衛星システム)とは、米国のGPS、日本のQZSS、ロシアのGLONASS、欧州連合のGalileoなど、位置情報を知るための衛星測位システムの総称。位置情報といえば一般的にGPS(Global Positioning System/衛星測位システム)がよく知られていますが、GPSだけでは衛星からの電波がビルや山などに邪魔されてしまうこともあるため、複数のシステムを横断することで測位精度を上げることが可能です。

そのほか、空間を丸ごとスキャンできる3Dレーザースキャナー、ドローンによる空撮・測量など、災害時や事故時にも活躍が期待される最新の測量技術が毎日の暮らしを守ってくれています。

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執筆協力=アステル

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