ロシアの武力侵略に対してはいくつかステップが講じられてきた。その中には、残虐行為を調査し証拠を集める法的ステップもあれば、資産の凍結や個人に対する禁止令、難民や国内避難民への人道支援の提供などがある。
しかし、各国にはジェノサイドの危険性が存在する中で、合理的に活用可能なあらゆる手段を用いる法的義務がある。ここでの問題は、現在までに取られていない他のどのようなステップが合理的に活用可能で用いられるべきものかだ。
ICJが述べた通り、ジェノサイドを防止する義務は結果ではなく、行為を重視している。そのため、各国がどのようなことをしてもプーチンの考えは変わらないという主張は正当なものではない。
この報告書は、ジェノサイドの危険が差し迫ったものであるという恐ろしい警告を発している。この警告は無視できないもので、各国は深刻なリスクが現実のものとならないよう取り組みを強化しなければならない。私たちは、プーチンによる今回の戦争で「知らなかった」と言うことはできないのだ。