2021年に米国で20店舗をオープンさせたあと、同社は新たに米国の29カ所で、2022年の開店に向けた準備を進めている。世界での拡大も強化しており、2022年末までに、全世界で店舗数を130店まで増やす計画だ。
サイコバニーが実店舗に踏み出したのは、パンデミック直前のことだった。隔離やロックダウンにもかかわらず、サイコバニーの実店舗は、対面での購入を求める多くの客を引き寄せただけでなく、オンライン売上も増加させた。
オンライン売上という点では、「実店舗がある都市圏は、店舗のない都市を200%以上も上まわっている」と、サイコバニーのジャスティン・コーエン(Justin Cohen)最高商務責任者は述べている。
売上
サイコバニーは売上を公表していないが、同社の広報担当者によれば、事業全体の売上は前年の3倍、Eコマース売上は2倍になったという。同社は「前年比で売上倍増という目標を掲げており、予測可能な未来においても、こうした高成長の軌跡を維持する計画」だと広報担当者は話している。
サイコバニーにとって、新たな実店舗ブランドとして店舗をオープンさせることで得られる利点は、旧来のシステムや思考に邪魔されずに小売戦略を一から構築し、コンセプトをテストして迅速な決断を下せることにあるとコーエンは述べている。
店舗のほとんどはショッピングモール内にあるが、主要都市の路面店についても、場所探しと開店を進めている。
サイコバニーは、ロバート・ゴドレー(Robert Godley)とロバート・ゴールドマン(Robert Goldman)が2005年に立ち上げたブランドだ。当初はネクタイやスカーフを販売していたが、やがてポロシャツやゴルフ用アパレルにも進出した。
ゴドレーがデザインしたロゴ(ウサギ耳が付いたスカル・アンド・ボーンズ)の狙いは、ラルフローレンやラコステのポロシャツにつけられた馬やワニよりもエッジのきいたマスコットを求める男性の心に訴えることにあった。