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ビジネス

2022.06.01 18:00

「商品への満足」を継続させる、顧客コミュニケーションの秘訣

北の達人コーポレーション社長 木下勝寿


──組織づくりについて重要だと思われることがあればお聞かせください。
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社長自身が組織づくりを自分の仕事だと認識すること。誰かに任せたいと思っても絶対に逃げられないのが組織づくりです。
特に会社が小さい頃はなんでも仕事ができる人はなかなか入社してこなかったり、ようやく一人前に育ってきたと思った頃に辞めると言われたり。

そういうことがたくさん起こると、社長をやるような人はだいたいの仕事ができる人ですから「一人でやっていたほうが儲かるんじゃないか」という気になってくるんですね。規模を大きくしようと思って人を採用しているのに……と。

私も最初の頃はよく悩んでいました。世の中の会社の大半が家族経営である理由が「組織づくり」であることを初めて理解したのもその頃です。組織づくりは社長の仕事で、しっかり腰をすえて学ばないと壁を乗り越えられないと覚悟を決めました。
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そこから本を読んだり、うまくいっている会社にアポイントをとったりしてガムシャラに組織について勉強していきました。

あとは先ほど言ったように、小さな組織であることはリスクが大きいので、リスク分散の観点からも早く大きな組織にしたいと思っていましたね。むやみに人を増やすのは良くないですが、同じ人件費なら人数が多い方がいいと考えています。5人の会社で1人辞めるのと、50人の会社で1人辞めるのとでは全くダメージが違いますので。

一方で、同じ仕事量を5人ではなく10人でやると人件費がかさみます。そうならないために、総合職の1人分の業務をそのまま総合職がやり続けるのではなく、分解して、総合職よりも給与の低いアルバイト2人でできる仕組みを作るのです。

総合職は難易度の高い仕事のみをやり、アルバイトや業務職は比較的代替可能な仕事をメインにするよう、すみわけをしています。


木下勝寿(きのしたかつひさ)◎1968年生まれ。大学卒業後、リクルート入社。その後、独立し、2000年に北海道特産品のインターネット販売を開始。2009年、北の達人コーポレーションに社名変更し代表取締役社長に就任。健康美容の分野へ本格参入し、2012年札幌証券取引所アンビシャス市場に上場(その後東証一部上場)を果たす。著書に『売上最小化、利益最大化の法則──利益率29%経営の秘密』(2021年、ダイヤモンド社)

文=伊藤紀行 提供元=DIMENSION NOTE by DIMENSION, Inc. 編集=露原直人

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