「ゴルフをする友人がたくさんいる。彼らは心底ゴルフに夢中で、病みつきになっている。ずっと以前から、それがとても気になっていた」とブレスリンは話す。
米フロリダ州オーランドを拠点とする企業、ピンシーカーが目指しているのは、30年前に登場してゲームセンターの定番となったゴルフゲーム「Golden Tee」と同レベルの成功を収めることだ。Golden Teeが人気となったのは、一般向けインドアゴルフ場と自宅用ゴルフシミュレーターが普及したのに便乗したからだ。インドアゴルフ場では、ゴルファーがシミュレーターを時間単位で借りて練習したり、仮想コースでプレイしたりできる。
PinSeekerは、ゴルフシミュレーション・ソフトウェア「E6 Connect」を使っている。E6 Connectは、ゴルフ用テクノロジー「Flightscope」や「Full Swing」、弾道測定器「Trackman」を含む25のデバイスと互換性があるクロスプラットフォームシステムだ。
PinSeekerで勝負したいプレイヤーは、まずアプリをダウンロードする。賞金の獲得争いに参戦したいときは「キャッシュ・トーナメント」に参加し、仮想のピンフラッグに狙いを定めて打てばいい。参加料は2ドルから46ドルまで、さまざまに設定されている。
無料版の「Free Tournaments」もあり、勝利を収めると、ポロシャツやゴルフ用グッズなどが手に入る。無料版にかかる費用は同社が負担しているが、いずれは企業スポンサーを獲得してマネタイズする計画だ。
いまのところ、8から12ほどのトーナメントが常に同時進行しており、それぞれ3日から1週間ほど続く。PinSeekerは、人気が出てきたら期間を短くしたいと考えている。
ブレスリンは、「仮想空間で最大のゴルファーネットワークを構築しているところだ。3年以内に、30万台以上のシミュレーションマシンをPinSeekerのネットワークに組み込めるはずだ。現段階で10万台を超えている。Golden Teeの運営企業は非上場だが、公開情報を見た限りでは、8万台から9万台が出回っており、売上累計は10億ドルを優に超えている」と語る。