こうした視点の転換を練習する機会は毎日存在する。仕事でストレスを感じているものがあれば、感謝できる小さなことを一つ見つける努力をしよう。上司や部下にただいら立ちを感じるのではなく、そうした状況を幸運なこと、つまり求める結果を達成するためより効果的・効率的にコミュニケーションを取る新たな方法を学ぶ機会と考えること。
計画になかった結果になっても、視点を変化させれば今後、またストレスを感じる状況になったときに活用できる非常に貴重なスキルが新たに身に付くだろう。
4. 言葉だけではなく行動で示す
エナーシア・ソフトウエア(Enertia Software)のビンス・ドーキンズ社長兼CEOは、心からの「ありがとう」を人前で言葉にし、常に感謝の気持ちを表現することを勧めている。
彼はまた、言葉以上のもので感謝を示すよう助言している。追加の報奨金や仕事の支援、他の何らかの形での支援などだ。人は優しい感謝の言葉を覚えているが、それ以上のものが与えられた場合、自分は尊敬され非常に評価されていると感じるものだ。
この尊敬の感覚が雇用主にも戻ってくるかもしれない。ドーキンズは「人々は尊敬されている、認められていると感じると、こうした感覚にしてくれた人に当然感謝する」と述べた。これにより相互尊重の文化が生まれる。これはあらゆるグループの取り組みにおいて非常に貴重で、ただの『ありがとう』の言葉以上の何かをすることで全てが始まるかもしれない。
5. 言い訳をしない
イカリア・デザイン・コー(Ikaria Design Co.)の創業者で主席デザイナーのパック・マシューズは「職場で感謝の気持ちを表現することが、受け手と同じくらい多くのメリットを送り手(感謝の気持ちを表現する人)にもたらすことが長年の研究から明白だ」と強調した。
しかしこうした証拠があるにもかかわらず、マシューズは感謝への「文化的な」抵抗が存在するケースが多い可能性に気づいた。私たちは、恥ずかしさや生産性を下げたくないという偽りの主張を言い訳にし、感謝の気持ちを表現していないのだ。
こうした言い訳はどれも正当なものではないため、それに屈しないことが重要だ。ツールを使い、定期的に感謝するよう自分に促すこと。感謝の日記や、部下・同僚に毎週感謝するためのリマインダーなどが活用できる。感謝の気持ちを表現することにデメリットはないので、確証のない言い訳を使って避けないこと。
言葉による感謝でも手書きのメモでも、報奨金でも、感謝の日記やその他の方法でも、どのようなやり方であれ今日から感謝の気持ちを仕事の重要な部分にする時間を確保しよう。自分がそうしたことに、あなたはいずれ感謝するだろう。