エバーコアISIのアナリストは5月26日、いくつかの銀行株が金利の上昇から恩恵を受けると指摘し、ウェルズ・ファーゴ、ファースト・リパブリック・バンク、コメリカ、キーコープなどを上位に挙げた。これらの企業は、金利の上昇によってバランスシートの改善が見込めると同時に、「景気が減速した際のダウンサイドリスクが同業他社よりも小さい」という。
一方、ジェフリーズのアナリストは、回復力のある企業に賭けたい投資家は、モノからサービスへシフトする個人消費のトレンドの恩恵を受ける、カジュアル・ダイニング系の企業に注目すべきだと述べた。同社は、「外食チェーンはインフレの中でも売上を維持し、堅調な個人消費の追い風を受けるはずだ」と述べ、Dave & Buster’sやBloomin’ Brands(ステーキハウスのOutback Steakhouseを所有)、チーズケーキファクトリーなどを推奨している。
モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソンは、景気後退リスクの高まりから、市場はさらに下落すると見ている。しかし、彼はフリーキャッシュフローが強力で「弱気相場を乗り切る可能性のある優良企業」として、エクソンモービル、コカコーラ、ディア・アンド・カンパニー、アボット・ラボラトリーズ、CVSヘルスなどをディフェンシブな銘柄とした。
UBSのストラテジストは、スタグフレーションに耐え得る、堅調な利益を維持している企業を挙げた。それらは、コストコ、クローガー、イーベイ、プロクター・アンド・ギャンブルなどの消費財株や、マイクロソフト、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ファイザー、アボット・ラボラトリーズ、シェブロン、エクソン・モービルなどの銘柄という。
インフレ圧力と金利上昇の見通しから、景気後退への懸念が高まっている。25日に発表された最新のFRBの議事録によると、中央銀行幹部のほとんどが、6月と7月の会合で0.50%の金利の引き上げの必要があるという意見で一致していることがわかった。