江戸時代中期の1733年5月28日、隅田川の両国橋の川開きの日に水神祭が行われ、飢饉や病気で亡くなった人たちを慰霊するための花火が打ち上げられました。これが日本最古の花火大会とされており、隅田川花火大会の始まりとも言われています。
実は、8月1日も「花火の日」とされています。第二次大戦後、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)に統制されていた火薬の製造許可が降り、1948年の8月1日に隅田川花火大会が復活。これに因んで、1967年「花火の日」に制定されました。
夜空に花咲く色とりどりの打ち上げ花火、その原型は「のろし」だと言われています。古くから主に「信号」として世界各地に存在し、歴史を辿ると紀元前にまで遡ると言われています。1242年、黒色火薬の発明により「花火」が登場しますが、いまのような色鮮やかなものになったのは19世紀になってからのことです。
日本での花火の起源ははっきりしないものの、記録にされているものとしていちばん古いものは、1613年、明(みん)国の商人がイギリス国王の使者を案内して、徳川家康に火の粉が筒から吹き出るような形状の花火を見せたという記録(「駿府政事録」など)があります。
江戸時代の初期、花火は庶民にまで広まり、江戸の町では大流行となりました。しかし花火が火災の原因となることも多く、当時の3代将軍の徳川家光は花火禁止令を出したほどでした。
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