ビジネス

2022.06.06

「アマゾンの会議、冒頭15分は無言」に通底。自己紹介は「自分のトリセツ」で

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最後に、「自分のトリセツ」は、自分について書く文書だけれども、あくまで「相手目線」で、を心がけたい。アマゾンの「顧客第一主義」ではないが、今後自分と仕事を一緒にする相手の目線に立って自分をながめ、相手が自分をうまく扱ってくれるために必要な情報=「取扱説明書」に徹することが、良いトリセツを書くコツだと思われる。

【自分のトリセツ(取扱説明書)コンテンツ一例】


1. 基本情報

山形県出身の日本人(女性)、東京在住。
システムエンジニアとして日系企業2社に計10年超勤務、今回が初の外資系勤務。新しいプログラミング言語としては、Pythonを勉強中。

2. はたらく時間

午前8時から午後5時(日本時間GMT+9)にオンライン。
アウトルックのカレンダーは常に更新(会議やイレギュラーな通院などプライベートの予定も入れている)。
※ 子供を迎えに行くため毎日午後5時には必ずオフラインになるが、必要があれば帰宅後夜に再度オンラインになることも可能。

3. こんな人間です

合理的な考え方とデータ・数字に基づいた意思決定を好む。一方で、熱意のある働きかけや営業にはついほだされてしまう一面も。

4. コミュニケーションスタイル

回りくどいやり取りが苦手なので、直接的なコミュニケーションを好む。英語のコミュニケーションは問題ないが、ノンネイティブの英語話者であるため、表現がネイティブよりも不必要に直接的だったりすることがあること、また、英語の間違いに気づいたら適宜フィードバックをして欲しい。

5. コミュニケーションチャンネル

・通常連絡:メール、またはSlack
・緊急時:電話(XX-XXXX-XXXX)
・フィードバックが欲しい場合:チーム共有のドライブにファイルを保存してタグ付け、期限も記入
・複数人で議論したい場合:ビデオ会議の設定を希望。空き時間はアウトルックのカレンダー参照
・月に2度ほどオフィス勤務予定(出社のタイミングが合えばお茶やランチなどぜひ)

6. 仕事の後は(趣味など)

東京が大好きなシティーガールと自分では思っているが、休みのたびにできる限り海や山へ行き、自然と触れ合いたい。釣りと、家族でキャンプをするのが趣味。ネットフリックスで「セリングサンセット」など、アメリカのリアリティーショーを見るのが好き。


高以良潤子◎ライター、翻訳者、ジャーナリスト。シンガポールでの通信社記者経験、世界のビジネスリーダーへの取材実績あり。2015年よりAmazon勤務、プログラムマネジャーとして、31カ国語で展開するウェブサイトの言語品質を統括するなど活躍。2022年より米国系大手エンタメ企業勤務。

文=高以良潤子 編集=石井節子

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