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2022.05.25 06:00

現代自動車、処方薬デリバリーでヘルスケア業界に参入

(Photo by Tim Boyle/Getty Images)

(Photo by Tim Boyle/Getty Images)

韓国の現代自動車(ヒョンデ)グループは世界的な自動車企業であり、これまでテクノロジーとイノベーションの可能性を押し広げてきた。同社は多様なサービス分野に進出を果たしており、ロボット工学や自律走行技術、データ分析、製造技術なども手掛けている。
 
2021年だけを見ても、現代自動車の全世界販売台数は320万台を超え、2020年の290万台から約8.1%の増加となった。需要と販売台数の増加は、最先端の次世代自動車を生み出すという同社のコミットメントが認められた結果だ。同社の自動車は、素晴らしい性能を数値で示しているだけでなく、サスティナビリティ、適正価格、アクセシビリティという同社のミッションを体現している。
 
現代自動車はこのほど、典型的な自動車企業としては極めて異例のものとなる新たな計画を発表した。医薬品デリバリーへの進出だ。
 
この最新の取り組みは、米カリフォルニア州を拠点に、市販薬/処方薬デリバリーとヘルスケアサービスを手掛けるスタートアップ企業NowRxと提携し、革新的な処方薬デリバリーの方法を確立することを目的としている。
 
NowRxは、カリフォルニア州ではすでに大きな存在感を示している。同社のサービスは単純明快だ。同社サイトの説明によれば、処方箋をNowRxのチームに送り、チームによる配送の詳細確認と代金の徴収が完了したのち、数時間のうちに発送が完了する。また、将来必要な医薬品の配送についても、簡単に設定できるという。同社サービスは利便性に長けており、ストレスなく利用できるようだ。
 
今回、現代自動車と提携することで、NowRxは視野を広げることができるだろう。NowRxのCEOを務める共同創業者のケイリー・ブリーズ(Cary Breese)は、プレスリリースで次のように述べている。「自律走行車は、配送コストのさらなる削減を大規模に進めるための長期的戦略ビジョンの一部だ(中略)自律走行車の分野に加えて、ロボット工学やオートメーションにおいても卓越したリーダーシップを発揮してきた現代自動車以上に、適切なパートナーは考えられない」
 
現代自動車のほうも、これまで手つかずだった市場に踏み出すことができる。現代自動車グループのバイスプレジデントであり、オープンイノベーション戦略チームを統括するキム・ミンスン(Minsung Kim)は次のように說明する。「NowRxとのコラボレーションにより、想定される業界の枠を超えてモビリティ事業を拡大できると期待している(中略)NowRxは、革新的技術に裏打ちされたe薬局であり、薬局のマネジメントと配送サービスを独自のやり方で統合している。彼らとの提携は、スマートモビリティ・ソリューションプロバイダーへの転換を進める我々にとって、新たなチャンスだと考えている」
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翻訳=的場知之/ガリレオ

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