もし自動車メーカーの社長だったら
──最後の質問です。ご自身がもし自動車メーカーの社長だったら、どんな車を作りたいですか?
ほぼ確実に、自動運転に全振りするでしょうね。たとえばこの辺は田舎じゃないですか。バスもろくに通っていなくて、駅から自宅まで徒歩9000mという、全く意味不明なことが不動産のチラシに書かれるような場所なんですよ(笑)。移動に対する課題が大きいのは見てわかるわけです。
運転することに興味がない、もしくはそもそも運転ができないような人にとって自動運転という選択肢があるならば、救われる人はとても多いと思うのです。そう考えると、性能の良い自動運転の車をどうやって作るか、というところに注力するでしょうね。
──そうすると、自動車本体というよりはソフトウェア開発の方がイメージは近いでしょうか。
パーツとしてのソフトウェアはもちろんですが、僕がいちばん大事だと考えているのはユーザー体験ですね。ユーザーがそれによってどういう体験を得るのか。ハッピーになる人はどれほどいるのか、という所が僕の興味のポイントなので。
ハチロクに始まり、ハリアー ハイブリッドからマクラーレン570Sに至るまで、ジャンルを問わずさまざまなクルマを乗り継いできた澤円氏。それぞれのクルマが持っている良さを見つけ、愛を持って接する懐の深さが受け取れる。
実は、今回ご紹介した愛車のほかにも、夫婦で所有している愛車が3台あるという。そこで急きょ、澤円氏と、造形作家の澤奈緒ご夫妻をお招きし、特別編「夫婦とクルマ」を企画。この特別インタビューについては、後日公開を予定する。
澤円(さわまどか)◎圓窓代表取締役。1969年、千葉県生まれ。立教大学経済学部を卒業後、生命保険会社のIT子会社に入社。1997年にマイクロソフト(現・日本マイクロソフト)に入社。情報共有系コンサルタント、プリセールスSE、ピープルマネージャーを担当したのち、マイクロソフトテクノロジーセンター・センター長、業務執行役員に就任。卓越したプレゼンテーション能力で知られ、数多くのイベントに登壇。2019年10月に圓窓を設立、代表取締役に就任。
圓窓◎2019年10月設立。自分を変えたい人、成長のきっかけが欲しい人のねがいを叶えたいというフィロソフィーのもと、代表取締役、澤円による講演活動、執筆活動、コンサルティング、オンラインサロン「自分コンテンツ化 プロジェクトルーム #澤サロン」などをおこなう。
(本記事はMOBYからの転載である。)