ライフスタイル

2022.06.23 18:00

プレゼンの神様、澤円「ITエンジニア視点のクルマ観」を語る


──澤さんはもともとプレゼンが得意だったのでしょうか。

僕のアドバンテージだったのが──アドバンテージというと微妙なんですが、ポンコツであることだったんですね。自分がまず理解できていないので、分かるようになるまでのプロセスが、そのままITを専門としていないお客様に提供するコンテンツになったんですよ。

──新卒でエンジニアとして就職し苦労した経験が、大きな強みとなったわけですね。そこから20年以上マイクロソフトで活躍された澤さんですが、入社された頃、お車はなにに乗られていたのですか?

セリカ GT-FOURを所有していましたが、また壊れてしまったのでハイラックス サーフに乗り換えました。

ハイラック サーフはトヨタのSUVで、小型ピックアップトラックであるハイラックスをベースにワゴン化されたモデル。初代は1983年に誕生し、澤氏が所有していた2代目は1989年に販売が開始された。
ハイラック サーフはトヨタのSUVで、小型ピックアップトラックであるハイラックスをベースにワゴン化されたモデル。初代は1983年に誕生し、澤氏が所有していた2代目は1989年に販売が開始された。

──スポーツカー一筋だった澤さんが、SUVに乗り換えられたのはなぜでしょうか?

これまた単純な理由で、『彼女が水着にきがえたら』に登場した車だったからです(笑)。あとは、生活の大部分をスキーが占めていたこともあって、SUVに乗ってみようかなと。

──サーフはいかがでしたか?

いい車だったなあ……。視点が高いし、その割には乗用車感覚で乗れる。ルーフにジェットバックを載せて、スキーに行きまくりまりましたね。7、8年は乗ったと思います。

──ということは、まだマイクロソフトに勤務されていらっしゃる頃だと思いますが、次に乗られた車はなんですか?

トヨタ 2代目ハリアーのハイブリッドモデルです。これもスキーを中心に考えての車選びだったのですが、なんとなくハイブリッドカーに乗りたいという気持ちがありました。SUVでハイブリッドっていうと、ハリアー以外に選択肢はほとんどなかったんじゃないかな?

ハリアーはトヨタが製造・販売するクロスオーバーSUV。澤氏が所有していたハリアー ハイブリッドは2005年に発売され、2代目にあたる。エコとパワーを高い次元で両立させる「ハイブリッド・シナジー・ドライブ」をコンセプトに、V型6気筒3.3Lエンジンと2基のモーターを搭載するハイブリッドカーだ。
ハリアーはトヨタが製造・販売するクロスオーバーSUV。澤氏が所有していたハリアー ハイブリッドは2005年に発売され、2代目にあたる。エコとパワーを高い次元で両立させる「ハイブリッド・シナジー・ドライブ」をコンセプトに、V型6気筒3.3Lエンジンと2基のモーターを搭載するハイブリッドカーだ。

──当時はまだ、ハイブリッドは主要な選択肢ではありませんでしたよね?

そうですね。トヨタ プリウスが浸透し始めて、少しハイブリッド車が増えたくらいの時期でした。

──ハイブリッド車に興味があったのは、やはり職業柄でしょうか?

それはありますね。もともとガジェットやデバイスが大好きなので、新しい技術については興味が強いんです。ハイブリッドという新技術を、体験しておいた方がいいなと思っていました。

澤氏が所有していたトヨタ ハリアー ハイブリッド(画像:本人提供)
澤氏が所有していたトヨタ ハリアー ハイブリッド(画像:本人提供)

──ハリアー ハイブリッドはいかがでしたか?

ものすごくよかったですね。一番高いグレードにしたのですが、とにかく加速が速かった。3.3リッターのエンジン+モーターのハイブリッドだったので、アクセルを踏みこんだときのパワーが違うんですよ。あまりにおっかないから、返しに行こうかと思ったぐらいです(笑)。

圓窓代表取締役の澤円氏

──大排気量とモーターの組み合わせは珍しいですよね。

そのおかげで高速安定性も良かったですし、当時としては最新の機能が全てそろっていたこともあって、本当にいい車でした。

──ハリアーにはどれくらい乗られたのですか?

2年前まで、13年間乗りました。その間、不具合はまったくナシでしたから驚きです。トヨタが本気を出したらそこまでやれるというのは、さすがですね。
次ページ > ドアが上に開くクルマ

文=米永豪 写真=佐藤亮太

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事