どこよりも早く紹介 新型日産フェアレディZの「良し悪し」

いち早く米国で試された「新型 Z」そのインプレッションをお届け


この意見には僕も同感。新Zは、やはり歴代のモデルの美味しい部分と、全く新しい部分で構成しなければならないだろうと期待していたので、登場してきたモデルを肉眼で見ると、ほっとする。

さて、実際に運転してみるとどうだろう。

後ろから見たZ

「良いところもあり、足りないところも感じる」とデミューロ。「良いところは、その400馬力のパワー。ツインターボのこのV6は低速でも高速でも素晴らしいレスポンスだ。0-60mphは4秒だから十分速い。コーナリング性能も非常に高いし、ステアリングもクイックで正確で、しかも重さもちょうどいい」と語る。
 
ただし弱点は2つだと言う。「今回、残念なのは、2点。まずはサウンド。エキゾーストノートはまあまあ良いけど、旧型の370Zよりも穏やかになってスリル度が下がったね。きっと多くの客は、スポーツマフラーをつけるだろうな(笑)。もう一つは、6速MTかな。誤解しないでね。この6MTは確かに良くできている。でも、僕としては、そのシフトの動きは少し軽すぎるし、ゴムバンド感覚になってて多少曖昧な感じがする」と辛口だ。

「でも、正直なところ、スープラと比べた場合、やはりZの方が外観や室内のデザインは格好良いし、加速感も鋭いし、ハンドリングは良いし、しかも価格はより安い」と結論を出す。僕はまだ乗れていないけど、アメリカの多くのメディアの試乗インプレッションをチェックすると、みんな似たようなリザルトを出している。

室内の写真

僕としては、今回のZは電気モーターを使用するようなハイブリッド車として登場しなかったことに感謝している。やはり、Zは情熱とスリルを提供するスポーツカーなので、できる限り五感をくすぐる宿命があるのではないかと思う。ツインターボのV6、6速MTと9速ATの選択、格好良いルックスと手頃な価格は申し分ないだろう。

日産よ、どこにも負けない格好良くて素晴らしいZを出してくれたじゃないか。ただ、サウンドがおだやか過ぎてバーンアウトができないのは、残念かな。でも早く乗せて欲しいな!

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
「ライオンのひと吠え」 過去記事はこちら>>

文=ピーター ライオン

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