どこよりも早く紹介 新型日産フェアレディZの「良し悪し」

いち早く米国で試された「新型 Z」そのインプレッションをお届け


まずは、人気プレゼンターのジェーソン・カミーサが出演する有力サイト「HAGERTY」では、ついに新型Zがライバルのトヨタ・スープラ、フォード・マスタング・マッハ1と三つ巴の加速バトルを繰り広げている。0-60mph(0-100km/h)の加速タイムでは、382馬力のスープラと480馬力のマスタングは3.8秒の同タイム。これに対して、9速ATのZは4秒フラットとほんの少し遅い。

三台のスーパーマシン

「Zが負ける理由は、車重(スープラより125kg重い)とトラクションの差。Zが履いているブリヂストンのタイヤは、他の2台が履いているミシュランのタイヤよりトラクション性が少し劣っています。よりグリップが優れているミシュランを履けば、そのライバルたちと全く同タイムは出せたと思います」とカミーサはいう。「それに、Zの9速AT仕様と6速MT仕様を比較した場合、若干速いのは、9速AT。なぜかというと、シフトロスがないからですね」と語る。

また面白いことに、同じ6速MTのZを、Zと同サイズ、同車重、同パワー、同トルクの6速MTのアストンマーティンV8ヴァンテージと比較した時、何と0-400mをクリアするのに要した時間差は、ヴァンテージがたった0.1秒早かっただけ。「このパワーで、この価格で、このルックスでは、Zは凄く良くできたクルマと思います」とコメントしている。

40万人位上の登録者のいる人気サイト「ラリー・チェン」では、ドリフトにどの程度適しているかテストをした。出演者のラリーさんは、元々350Zの持ち主で、ドリフトが大好きだという。

赤いゼット

「さて、俺が乗っている旧型Zと比べて、新Zはドリフトカーとしてどの程度優れているのか? まず、パワーが凄い! 今乗っているZよりも豊かな出力はありがたいし、アクセル・ワークを使ったドリフトがしやすくい。でも、不思議なことに、右ドリフトからそのまま左ドリフトにスイッチしようとしたら、ABSか何らかの制御が作動して、ドリフトを止めた。スムーズにドリフトをするには、ABSやそう言う制御を解除する必要があるんじゃないかな」と言う。
 
また、439万人の登録者のいる人気ユーチューバーのダッグ・デミューロは次のように評する。

「歴代のデザイン・ヒントを受けついでいる新型Zは格好いい。確かに、ニューZは旧型370Zのプラットフォームの多くの部分をそのまま採用しているけど、エンジン、トランスミッション、サスペンションなどは全部新しい。

Zのシルエットはシンプルでエレガント。フロントは、初代Zの四角いグリルと縦に伸びるヘッドライトに似たデザインになっているし、リアのテールライトは、30年前の300ZXのブレーキライトからインスピレーションを受けているので、日産のヒストリーに敬意を払いながら、近未来的な部分もあるのは素敵。

室内では、新旧のデザインが混ざっているので、ファンは嬉しいでしょう。ドライバーの目の前のデジタル画面とスタアリングホイールの全く新しいデザインは新鮮で格好いいけど、歴代のZから引き継ぐヘリテージを感じさせる3連メーターと、丸いエアコンなどのスイッチ類を見ると落ち着く」

ダッグ・デミューロの写真
人気ユーチューバーのダッグ・デミューロ
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文=ピーター ライオン

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