ビジネス

2022.05.21

建設現場を効率化するイスラエルのAI企業Buildotsが6000万ドル調達

(c)Buildots

AI(人工知能)とコンピュータビジョンを使って建設現場のモニタリングを行うイスラエル企業「ビルドッツ(Buildots)」は5月17日、シリーズCラウンドで6000万ドル(約77億円)を調達したと発表した。今回の調達は、Viola GrowthとビリオネアのEyal OferのO.G. Techらの主導によるもので、既存投資家のTLV PartnersやLightspeed Venture Partners、Future Energy Ventures、Maor Investmentsらが参加した。

ビルドッツの共同創業者でCEOのロイ・ダノン(Roy Danon)は、建設業界に欠けているのは、プロジェクトで何が起こっているか、物事が計画通りに進んでいるかどうかを理解するための司令塔だと述べている。

「この業界は、非常に非効率的で、オペレーションを改善するためのツールが存在しない」とダノンは述べている。ビルドッツは工事の管理者が頭に装着した360度カメラを用いて、建設現場全体のビジュアルデータを取得している。

ビルドッツの主な顧客はゼネコンで、プロジェクトごとにサブスクリプション費用を徴収している。同社は2019年から2021年にかけて、毎年10倍に成長し、今期も4倍の成長を見込んでいる。

ビルドッツの共同創業者のダノンとCTOのYakir Sudry、CPOのAviv Leiboviciらはイスラエル国防軍のエリートプログラム「タルピオット(Talpiot)」の出身で、同じ大学でコンピュータサイエンスを学んでいた。3人は2018年初頭に会社を共同創業し、2019年初頭にプロダクトをリリースした。

テルアビブを拠点とする同社は現在、200人の従業員を擁しており、今回のラウンドで累計調達額は1億600万ドルを突破した。

シリーズCを主導したViola Growthのナタリー・レフアは、次のように述べている。「ビルドットは、現場で何が起こっているかを理解し、建設業者に本当の価値を与えることができる優れた技術的プラットフォームだ」

編集=上田裕資

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事