世界に増えるデジタルノマド、その一人になるため知っておきたいこと

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新型コロナウイルスのパンデミックは、意外な形で新たなタイプの起業家たちを数多く生み出した。ノートパソコンを持ち、どこにいても仕事ができ、移動しながら暮らすことができる人たち──つまり、デジタルノマドたちだ。

世界の多くの国が、こうした人たちやその家族に、「デジタルノマドビザ」を発給するようになっている。以下、デジタルノマドになるために知っておきたいいくつかのことを紹介する。

デジタルノマドビザとは?


デジタルノマドビザを取得すれば、その国に滞在しながら仕事をすることができる。観光ビザと同様、容易に取得することができ、さらに長期の滞在が可能となる。ただ、デジタルノマドビザで入国する場合は、現地の労働市場に参入しないことが条件だ。

デジタルノマドビザを取得する必要があるのは、観光ビザで認められている以上の長い期間、その国に滞在する場合。発給要件は国によって異なるが、どの国の場合も通常、安定した収入源や一定額の収入があることを証明する必要がある。

発給している国は?


各国が発給するビザについての情報を提供するビザガイド・ドット・ワールド(VisaGuide.World)によると、デジタルノマドビザを取得するのに最適とされる主な国は、ドイツ、エストニア、コスタリカ、ノルウェー、メキシコ、ポルトガル、チェコ共和国など。

お勧めの国は?


クラブメッドによると、気温、生活費、インターネットの速度、経験できるアクティビティなど、複数の基準に基づいて判断した結果、デジタルノマドとして滞在するのに最適な国は、タイだという。さらに、同国のなかでも特に、プーケットがお勧めだとしている。

納税義務はどうなる?


納税義務については、そのデジタルノマドの国籍と、どの国にどのくらいの期間滞在したかなどによって状況が異なる。

国によっては、他の国で得た所得は課税対象外となる。だが、例えば米国人のデジタルノマドであれば、国外でリモートワークをしていた場合でも、一定額以上の所得があれば、米国で確定申告を行わなければならない。

デジタルノマドになるには?


デジタルノマドになるためのプロセスにおいては、いま住んでいる場所との結びつきを弱める(そこにいなければならない状況を変える)ことが重要なポイントのひとつだ。デジタルノマドが参加するオンライングループに参加し、アドバイスを受けてみるのもいいだろう。

また、自分が身に付けたスキルのうち、それで収入を得ることができるものは何なのか、移動しながら暮らすのが可能であるのかを確認する必要がある。まずは、海外での就職や留学を検討してみるのもお勧めだ。最初の滞在先を決めたら、そこでどのように生活するのか、そのためにどの程度の費用が必要なのかも含めて、計画を立てること。

健康状態を確認・保険に加入


海外旅行保険は、ベストな選択ではない。世界のどこにいても、医療費を補償してもらえる保険プランを探すのが適切だ。さまざまなオプションがある。じっくり時間をかけて、最適な保険を選ぼう。

編集=木内涼子

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