インスタグラムは、薬物関連のハッシュタグを抑制する努力をしてきたが、最新の調査で薬物関連の文言を検索すれば、それに紐づくコンテンツにたどり着けることが明らかになった。例えば、“mdma for sale”で検索すると、このドラッグを販売する複数のアカウントがヒットしたと研究者は述べている。さらに、オピオイドを意味する“oxy”や、抗不安薬のXanaxを検索した場合も同様の結果が得られたという。
Tech Transparency Projectは、今回の調査に先立ち12月のレポートで、10代の若者がインスタグラムを通じて薬物関連の投稿にアクセスしたり、購入したりできることを詳細に説明していた。もちろん公式には、インスタグラムで薬物を販売することは許可されていない。
しかし、同団体のディレクターは、「インスタグラムは、これらの有害なコンテンツやアカウントを完全に追放するための努力を行っていない。なぜなら、それは彼らの利益を削ることにつながるからだ」と述べている。
インスタグラムの親会社である メタ(Meta)の広報担当者は、問題のアカウントは既に無効化されたと述べている。
しかし、Tech Transparency Projectの調査は、インスタグラムが直面する課題を浮き彫りにしている。彼らは、アプリをクリーンアップし、若いユーザーを保護するための対策を講じたが、10億人の月間ユーザーを抱えるプラットフォームは、依然として悪用やルール違反を防げていない。
研究者たちは、10代のユーザーとして登録されたダミーアカウントを作成し、インスタグラムの保護機能がどのように働くかを調査した。その結果、合成オピオイドのフェンタニルを意味するハッシュタグの#fetanyl はブロックされていたが、#fetanylcaliforniaはブロックされておらず、検索するとこのドラッグを販売するアカウントが表示されたという。
さらに、インスタグラムのアルゴリズムが、ユーザーに違法なアカウントをフォローするようにレコメンドする例も確認された。ある薬物を販売するアカウントをフォローすると、さらに別の薬物を販売するアカウントをフォローするようにユーザーを促すのだ。そのようなアカウントの中には、全米にドラッグを届けることを宣伝するものもあったと研究チームは述べている。