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2022.05.29

消費者の心をとらえる動画広告に必要なもの

Getty Images

動画視聴は今、天井知らずの拡大を見せている。米シスコシステムズは、インターネットトラフィック全体に占める動画データの割合が2022年には82%に達すると予想。音楽業界に詳しいティム・ガーストは「これからは動画が主要なマーケティングツールになるだろう」と語る。
 
ガーストは、カントリー音楽の本場ナッシュビルに本社を置くマーケティング会社シンクスウェルの最高経営責任者(CEO)で、音楽マーケットプレイス「ソロ・ミュージック」の共同創業者・マーケティング部長でもある。16年の経験を持つ音楽業界で、革新的なキャンペーンを幾つか手掛けてきた。
 
ユーチューブ、ツイッター、フェイスブック、ティックトックは、サイト上の広告で毎年巨額の収益を得ている。マーケティングでは動画コンテンツが圧倒的強さを持っており、ガーストは動画広告に精通すべき時代が来ていると指摘する。
 
以下に、効果的なマーケティング用動画コンテンツを制作するための、ガーストからの3つのアドバイスを紹介する。
 

1. 明確な感情を捉えた映像


ガーストいわく、映像が持つ力は感情面でのインパクトにある。「今はコンテンツが世の中にあふれていて、グラフィックや画像を使ったものはもはや訴求力がない」
 
「人々の頭は今、刺激を求めている。動画は即座に感情を揺さぶり、人を笑わせたり、ノスタルジーを感じさせたり、涙を流させたりする力を持っている」
 

2. 即座に注意を引くユニークな内容


低予算でも目を引くコンテンツは制作できる。SNS各社は今、動画コンテンツに力を入れており、ユーザーは多くの時間を動画の視聴に費やしている。
 
しかし、ただ動画を流せば良いというわけではない。人々は毎日、大量のコンテンツを目にしているため、効果的な動画マーケティングを行うには、他とは一味違うコンテンツをつくり、消費者の目を引く必要がある。
 

3. 宣伝よりもエンターテインメント性を重視


「人々は今や、スクロールの世界に生きている」とガーストは言う。「動画の初めの5秒で興味を引けなければ、すぐにスクロールされてしまう。動画には、視聴者を引き付けるつかみが必要で、その後にコンテンツの残りの部分へと移行できる」
 
マーケティング責任者は、売り込みばかりに注力はせず、自社ブランドの主要メッセージを盛り込んだユニークでクリエイティブなアイデアに集中すべきだという。「消費者は商品やイベントについて知りたいだけではなく、楽しませてほしいのだ」
 
また、動画コンテンツにおいては一貫性が重要だ。ガーストは、強力なブランドを維持するため、動画コンテンツ全体の色、フォント、グラフィックを統一するようアドバイスする。

編集=遠藤宗生

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