ビジネス

2022.05.19

「AI音声認識」が飛躍 グーグルのデバイスの独自性が見えてきた

グーグルのCEO、Sundar Pichai氏が2022年開発者会議のステージで最新の技術、サービスを発表した。

グーグルの開発者会議イベント「Google I/O 2022」が開催され、今年の夏から秋にかけて投入を予定する多くの新製品とARスマートグラスのアーリープロトタイプがベールを脱いだ。

ライバルであるアップルの製品群に重なるカテゴリーも多くあるが、グーグルの「AIによる音声認識技術」に注目すると、各々の独自性が浮かび上がってくる。

Pixelシリーズにスマートウォッチやタブレットが登場


スマートフォンは夏に「Pixel 6a」を発売し、続く秋にはフラグシップの「Pixel 7」と「Pixel 7 Pro」を順次投入する。Pixel 6aは昨年発売されたPixel 6シリーズの廉価版。日本では7月28日に発売される。価格を53900円と安くして、カメラなど人気の機能を継承した。

秋にはPixel 7シリーズと同時期に、グーグル初のスマートウォッチ「Pixel Watch」が発売を控える。昨年グーグルが買収を完了したFitbitによるヘルスケア・フィットネスツールを搭載する。基幹ソフトはグーグル独自のWear OS。iPhoneにもペアリングして使うことができれば、Apple Watchから乗り換えるユーザーもありそうだ。

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グーグルのWear OSを搭載する初の純正スマートウォッチ「Google Pixel Watch」。今秋の発売を予定する

ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds Pro」は、オーディオではなくコミュニケーションデバイスとして注目したい。グーグルが2020年から発売しているPixel Budsシリーズは、Androidを搭載するスマートフォンと連携する「リアルタイム翻訳」の音声入力デバイスとしても優秀だからだ。Pixel Buds Proが内蔵するマイクの性能がどれほど強化されるのか楽しみだ。

2023年に向けてグーグルが純正のPixel Tabletを開発していることも明らかになった。Androidタブレットの世界シェアは現在、アップルのiPadに対して水をあけられている。現行Android 12L、および次世代のAndroid 13ではOSにマルチタスクUIの強化を図り、20を超えるGoogle純正アプリをタブレットに最適化することで巻き返しを狙う。
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文=山本敦

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