子供インフルエンサーを「搾取から守る」、英当局の提案

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英国の議員たちは、子供のインフルエンサーたちを搾取から守るため、彼らと取引を行うブランドやタレント事務所が遵守すべきルールを定めようとしている。
 
英国のデジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)のレポートによると、一部の子供は親たちの収入源として利用され、プライバシーの危機にさらされているという。議員らは、子供のインフルエンサーの労働時間や報酬に関する規定を定め、彼らの労働形態を当局の監督下に置くための、新たな法を整備しようとしている。
 
「インフルエンサーの台頭は、クリエイティブ産業で働く人々に新しい機会をもたらし、経済を活性化させている。しかし、デジタルリテラシーの発達段階にある子供たちが、金銭的に有利なコンテンツを生み出すことを強制される場合もある」と、DCMSのジュリアン・ナイト委員長は述べている。
 
DCMSはさらに、SNSプラットフォームの報酬のあり方について当局が調査を行うべきだと述べている。
 
一方で彼らは、英国の広告業界のコンプライアンスについても疑問を呈し、2020年の広告基準庁(ASA)の調査で、インフルエンサーが対価を得ているインスタグラムの投稿のうち、広告であることが明記されていたのが、わずか35%だったことを指摘した。
 
DCMS は、ASAと競争市場庁(CMA)の両方が、法律を執行するためのより多くの権限を与えられるべきだと結論づけている。
 
「政府が変化するデジタル環境にすばやく対応し、適切なルールを策定することが求められている」と、彼らは述べている。

編集=上田裕資

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