一方、ソーシャルメディア分析企業NewsWhipのデータによると、マスクはここ1週間、ツイッター上で最も注目を集めた6のツイートのうちの3つを投稿しており、その影響力の高さを実証している。
ここ1週間のツイッターで最も注目を集めた投稿は、「もしも私が不可解な死を遂げるようなことがあれば、あなた方と知り合えて良かったと言っておきたい」というマスクのツイートで、これは、ロシアの元副首相が彼を「ウクライナのファシストに通信機器を供給することに関与している」と非難したことを受けてのものだった。
このツイートは、5月14日の夕方時点で20万回以上リツイートされ、190万以上のいいねを獲得していた。マスクの謎めいた投稿のインタラクション(コメント数とシェア数、いいね数の合計)は、2位の韓国のBTSのツイートの数値を50%以上も上回っていた。
3位もマスクのツイートで、「チョコレートミルクはめちゃくちゃ美味しい。今、飲んだところだ」という内容だった。その次に人気の投稿は、6位に入ったバイデン大統領を非難する内容のもので、彼はこう主張していた。「バイデンの過ちは、自分が国を変えるために国民から選ばれたと思い込んでいることだ。しかし、みんなは彼が思うほどの変化を求めてない」
ツイッターの取締役会は先月、マスクが1株54.20ドルで同社を買収するという提案を支持したが、投資家の懸念の高まりの中で同社の株価は25%近く急落して40.72ドルをつけている。マスクは13日に「ツイッターとの取引に引き続きコミットする」と宣言したものの、偽アカウントやスパムアカウントが全体の5%未満であるというツイッターの主張を裏付けるデータが確認できるまでの間、「買収手続きを一時停止する」と述べた。
しかし、この買収には他の赤信号も灯っている。SEC(米証券取引委員会)は、マスクが3月にツイッターの5%の株式を購入したことを、期限内に報告していなかったことで調査を開始したと報じられている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、マスクが意図的に情報開示を遅らせたことで1億4300万ドル以上を節約していた可能性があると報じている。
マスクはまた10日に、トランプ前大統領のツイッター禁止令を解除すると述べたが、トランプはこれに対し、「ツイッターには決して戻らない」とやり返した。トランプはさらに、自身のSNSのトゥルースソーシャルで、「あの値段でツイッターを買うのはバカだけだ」と述べ、マスクが「違法に株を取得したのではないか」と投稿している。