マドンナの過激NFTに業界騒然、女性器から昆虫を「出産」

マドンナ(Photo by Theo Wargo/Getty Images for MTV/ViacomCBS))

歌手のマドンナは5月11日、自身の裸体を描いたNFTアートを発表したが、きわめて過激な内容が物議を醸している。作品の中で全裸で横たわる彼女は、自身の女性器から木や蝶や昆虫などを生み出すが、これは太古の昔から女性が行ってきたこと(つまり出産)を表現しているのだという。

63歳の彼女が発表した3点のNFT作品は、昨年3月のオークションで6930万ドル(約75億円)で落札されたデジタルアートの作者の「ビープル」として知られる、マイケル・ウィンケルマン(Michael Winkelmann)とのコラボによるものだ。

しかし、木や蝶やロボットの昆虫を産む彼女の女性器を真正面から立体的に描いたこの作品には、眉をひそめる人も多く、マドンナがNFTや暗号通貨のイメージを台無しにしたという声もあがっている。

マドンナは、インタビューの中でこの作品が「奇妙に思われるかもしれない」と認めつつ、「私の膣からロボットのムカデが這い出てくるようなことは滅多にない」と述べていた。さらに、今回のNFT作品は「私自身が命を生み出すことをテーマとしており、太古の昔から女性が行ってきた出産についてのものだ」と語っていた。

今回のNFTオークションは13日に終了予定で、収益はウクライナの人々を支援する財団の「Voices of Children Foundation」などに寄付されるという。12日午後の段階で、3つのNFTの最高入札額はそれぞれ約2万8000ドル、約2万ドル、約3万ドルとなっている。

マドンナは何十年もの間、作品の性的描写で物議を醸しており、1992年のエロティックな写真集「SEX」では、自身のヌードや性的行為を撮影していた。

昨年からブームになったNFT市場は、最近では冷え込みが伝えられている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は5月3日の記事で、統計サイトNonFungibleのデータを引用し、2021年9月には1日あたり平均22万5000個のNFTが販売されていたが、直近では1万9000個に減少し、減少幅が92%に達していると報じていた。

編集=上田裕資

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