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2022.05.13

「失神チャレンジ」で死亡した少女の母親がTikTokを提訴

Photo by Phil Barker/Future Publishing via Getty Images

TikTokとその親会社のバイトダンスは、当時10歳の少女のナイラ・アンダーソン(Nylah Anderson)がアプリ上で流行した失神チャレンジ(ブラックアウト・チャレンジ)に参加して死亡したことで、訴訟を起こされた。

少女の母親のタワインナ・アンダーソンは、娘が2021年12月に窒息死した原因は、TikTokのプロダクトの欠陥と過失によるものだと5月12日に提出した訴状で述べている。

今回の訴訟で原告は、アンダーソンが死亡した原因が、彼女の「For You Page」に問題のトレンドを表示したTikTokのアルゴリズムにあると述べている。ブラックアウト・チャレンジの参加者は、息を止めたり家庭にあるアイテムで自分の首を絞め、脳を酸欠状態にすることで陶酔感を味わっていたという。

このチャレンジでは、2021年1月に死亡した10歳のイタリア人の少女を含むほかの4人の子供が亡くなったとされている。

TikTokとバイトダンスは、フォーブスのコメント要請に応じていないが、事前に公開した声明で「このような不快なチャレンジは、当社のプラットフォームに掲載される以前から、TikTok以外のソースから広まっていたものと思われる」と述べた。

ナイラ・アンダーソンは2021年12月にこのチャレンジに参加した後、フィラデルフィアの自宅で意識不明の状態で発見され、5日後に集中治療室で亡くなった。専門家は、このチャレンジが失神や脳のダメージを引き起こす可能性があると注意を促していた。

TikTokは、一連の死亡事故を受けて、このチャレンジを宣伝する動画を報告するようユーザーに呼びかけている。

コロラド州で2021年4月に亡くなった当時12歳の少年、ヨシュア・ヘイリーサスもこのチャレンジが原因で亡くなったとされている。彼は、自宅の浴室で首に靴ひもを巻いた状態で発見され、19日間にわたり生命維持装置につながれた後に死亡していた。

編集=上田裕資

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