キャリア・教育

2022.05.17 18:00

SDGsの発信も自分の務め。小芝風花が考える仕事への向き合い方


スケートを始めたころ、母に言われて、いまも大切にしている言葉がある。

一つ、夢に向かって努力すること。
二つ、夢をあきらめないこと。
三つ、成功した自分を想像すること。

「努力って、ちゃんと明確な目標が想像できないと、続けるのが難しいじゃないですか。だから、すごく基礎的なことだと思うんですけど。母から教わったこの『三つの言葉』は、忘れちゃいけないなって、ずっと思ってます」

小芝風化

幼いころ、母は現代のSDGsに通じることも、教えてくれた。

「外食に行くとき、必ず母から言われていたのは、『ちょっとの贅沢はいいけど、残すのだけは絶対ダメ』ということ。だから、当たり前ですけど、食事のときはいまも、注文しすぎないよう、注文したものは残さず食べるよう、努めてます。まんいち残してしまうときは、テイクアウトさせてもらうようにも。無駄になってしまう食べ物を、少しでも減らしたいですね」

プライベートでの服選びでも、常に母の言葉は念頭にある。

「ものを無駄にしない、そのために少しでも長く着られそうなものを選ぶようにしています。自分の好みもだんだんと変わってしまうので、難しいところではあるんですけれど。それでも、飽きずに長く、たくさん着られるものを探します。それから『着なくなっちゃったな』と思った服は、母や妹に『着てくれない?』と必ず聞いて、譲ったり。大阪で暮らしている姉のもとに送ったりもします」

リサイクルへの興味も小さくない。

「最近、お店にはリサイクルで生まれ変わった商品も並んでますよね。使わなくなったものから生まれたバッグとか。そういうものを見かけると、やっぱり、手にとってみたくなります。些細なことですけど、そういう気持ちを大事にしたいです」

俳優という仕事への向き合い方には、こんな覚悟も持っていた。

「いま、世界には、辛い思いをしている人たちが大勢います。そういう、すべての人たちのもとに、私が関わった作品が届くかはわかりません。わからないけど『届いたらいいな』と思って、毎日お仕事しています。少しでも嫌な気持ちを忘れられる、そんな空間を届けられたら、嬉しいです」

小芝風花

SDGsのことを発信していくのも、俳優というポジションにいる自分の務めと考えている。

「こういうお仕事をさせていただいてるので、私には発信力というのも、少なからずあるのかな、とも思っていて。だから私自身、SDGsについても、もっと発信していきたい。そして、これまで関心の薄かった人たちの意識を、ほんの少しでも変えることができたらいいなと思ってます。そのためにも、私ももっとちゃんと勉強して、SDGsの知識を深めたい。そして、いろんな人たちと、大切な地球を守る思いを共有していきたいですね」


小芝風花(こしば・ふうか)◎1997年4月16日生まれ、大阪府出身。「ガールズオーディション2011」でグランプリ。2012年にドラマ『息もできない夏』で女優デビュー。2014年に初主演作となる『魔女の宅急便』で第57回ブルーリボン賞新人賞。第24回日本映画批評家大賞新人女優賞を受賞。ドラマ『妖怪シェアハウス-帰ってきたん怪-』(テレビ朝日系)に出演中。6月17日公開の『映画 妖怪シェアハウス-白馬の王子様じゃないん怪-』、今秋公開の『貞子DX』に主演、来秋公開の『Lady Kaga』にも主演する。

文=仲本剛 写真=秋倉康介 撮影場所=ITOCHU SDGs STUDIO

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