キャリアの転換を後悔する恐怖 克服のためできること

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米国では現在多くの人材が会社を辞め、人材の入れ替えが進んでいる。数百万人がキャリアを転換し、別の勤務先への転職を決断している。転職先を決め新たな1章を始めることはもちろんわくわくすることだが、慎重にならなければ新たな仕事がすぐに後悔や不満につながりかねない。

実際は内定を待つ忍耐力があれば、誰でも新たな仕事を得ることができる。しかし、楽しめる新たな仕事を得て数カ月後も後悔しないためには忍耐力以上のものが必要だ。そのためには、戦略的かつ意図的になる必要がある。ここではその助けとして、次の転職を後悔しないため自問すべき3つの問いを紹介する。

1. 今不満に感じていることは何か


私は数十にわたる業界で優秀な人材が業界を変更し、キャリアを全面的に変える手助けをしてきた経験から、大きなキャリアチェンジと言えば聞こえはよいが、これは誰もが求めるものではないことに気づいた。たとえ本人がキャリアを変えたいと思っていたとしてもだ。そのため飛び出す前に、現在のキャリアの何が不満なのか、あなたの望む転職によりその問題が解決されるのかを明確にすべきだ。

不満の原因を明らかにするには、現在の企業の文化と現在の仕事、現在の会社の理念の3つを考えること。現在嫌に感じているのが文化のみであれば、業界は変えずとも会社を変えるだけでよいかもしれない。これこそ、この3つの要素が重要な理由だ。

仕事が充実していないのであれば、よりやりがいがある仕事が必要か、業界を変えて新たなことに挑戦すべきときかもしれない。この3つの要素を評価することで、次の仕事では先を見据えて正しい解決策を求めることができる。

2. 次に本当に求めているものは何か


キャリアの何に不満なのかを明確にするだけでは十分ではない。満足できない恐ろしい仕事から逃げていれば、すぐ同じような別の仕事に就いてしまうことになる。何かから逃げるのではなく、何かに向かって走ること。そのためには、次に本当は何をしたいのかを明確にする必要がある。これは、自分が次にすべきと考えていることと混同すべきではない。

他者の設定する期待や限界は脇に置き、自分にとっての満足できるキャリアがどのようなものかを見極めるため時間を取ること。キャリアのこの時点では管理職の役割を求めるべきだと思い込んでしまいがちかもしれないが、チームの指導や指揮にわくわくしないようであれば、自分は上位の一般社員として働ける職務を真に求めていることに気づくかもしれない。

次の職務で本当は何を求めているのかを明らかにすれば就職活動に集中でき、満足できない新たな仕事に就くことを避けられる。
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翻訳・編集=出田静

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