1〜3月期の最終損益は7億5700万ドル(約987億円)の赤字だった。赤字幅は前年同期の860万ドルから大幅に膨らんでいる。売上高も15%減の9億6400万ドル(約1260億円)と予想を下回った。前年同期比の減収は2019年の上場以来初めて。
同期末の手元資金は8億7900万ドル(約1150億円)に細り、バリー・マッカーシー最高経営責任者(CEO)は「資本が薄くなっている」と認めた。今年2月にCEOに就任したマッカーシーは、ペロトンが復活するまでには「ある程度時間がかかる」との認識も示した。
ペロトンは4月、エクササイズバイクやトレッドミルを値下げしたが、なお大量の在庫を抱えているという。マッカーシーによると、値下げは「予想以上に大量の現金を失う」結果にもなっている。
1〜3月期の新規会員数は約19万5000人で前年同期の半分弱に落ち込んだ。経営陣は4〜6月期(第4四半期)の売上高は7億ドル(約9億1000万円)程度になるとの見通しも示した。この数字はアナリストらの予想8億ドル超よりもかなり低い。
ペロトンの株価は年初来64%下落している。足元の水準は、ロックダウンによって需要が急増した2020年末の最高値に比べると約90%低い。
マッカーシーはバランスシートの改善に向けて、JPモルガン・チェースとゴールドマン・サックスから5年契約で計7億5000万ドル(約980億円)を借り入れることも明らかにした。
急速な資金流出が続いているが、マッカーシーは2023年度に純現金収支(フリーキャッシュフロー)がプラスに転換することには引き続き自信を示している。