高まる政策への批判
パンデミックの発生以来、中国は感染による死者を1万5000人未満と報告。2021年1月末からの1年間には、1人の死者もいなかったとしている。だが、専門家らは、「ゼロコロナ」を追求する中国のデータの信頼性を疑問視している。
過去には、「ゼロコロナ」政策が有効だった時期もあったかもしれない。だが、オミクロンのように感染力の強い変異株が流行するなかでは、感染拡大の抑え込みははるかに困難になっている。研究者らは、この政策が持続可能かどうか、どの程度の期間にわたって継続できのるかについて、「疑問だ」との見方を強めている。
政府が現在の戦略に固執する中国では、上海と北京を中心に、ロックダウンの対象となっている地域の何百万もの住民たちの間で、不満と不安が高まっている。
食料品が不足し、住民たちの扱いが非人道的だとの批判が高まるなかでも、そして主要都市が数週間にわたって封鎖されていることによる経済への悪影響が出始めているなかでも、習近平主席は、「揺るぐことなくゼロコロナ政策を堅持する」と表明している。