テクノロジー

2022.05.11 08:00

世界的VCが出資、急伸する「企業間決済の次世代化」UPSIDERの今後


今回の海外投資家からの調達について、宮城は次のように話す。
 
「企業間決済の次世代化で先行している米Brex(時価総額123 億ドル)、米Ramp Financial(同81億ドル)といった米国事例を見ると、まだまだ我々の事業領域には多くの可能性がある。プロダクトの多角化などもその一例だ。今後も踏まえると、『資金が必要なビジネス』であるため、海外投資家からの調達が非常に重要だ。また、私たちが目指したいのは、Fintech領域では、Stripe、Robinhood Markets、DSTの投資先であるMeta、Alibabaといった企業だ。目線感を高めるためにも大きな意味を持つ。さらに、創業時から社内公用語を英語にするなど、事業、組織としてもグローバルに展開していくことを視野に入れているためでもある」

「海外投資家との議論のポイントは、顧客の課題解決に加えて、産業全体の課題を解決しているか、産業全体のトランスフォーメーションをしているか、だった。そのうえで、Brex、Ramp Financialと遜色がない事業の成長カーブが描けている点、日本固有の事情・ニーズに根付いたプロダクトであること、高い顧客満足度などが評価された」

UPSIDERは今後の成長戦略として、①プロダクトの多角化、②対象顧客、対象市場の拡大、③採用の強化・加速化をあげる。同社は22年4月には、クレディセゾンと共同で、すべての企業間決済をカード払いにできる決済サービス「支払い.com」をリリースするなど、新たなプロダクト展開も行っている。同社は、決済を起点に、総合的なビジネス向け金融プラットフォーム、かつ、グローバル市場を目指して、成長カーブをさらに加速させていく。

文=山本智之、写真=小田駿一

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