──では、将来に向けての個人的な願いや抱負についてお話しいただけますか?
ウクライナには徴兵制度がありますが、私は自分が持つ信念から兵役の代わりとしてコミュニティーサービスを通して国家に貢献するという選択をし、約1年半前から病院や様々な国の施設や機関でコミュニティー・奉仕活動に携わっています。
実はロシア侵攻が始まる以前のことなんですが、僕は現在交際しているガールフレンドにプロポーズをする予定でいたんです。でも今回の侵攻が始まってから彼女にはほとんど会うことができない状況になってしまいました。
もちろん、この戦いが終わったら改めて彼女にプロポーズをするつもりでいます。そして結婚したらたくさんの子供をつくり、彼女と共に国の再建に尽くしていくことが僕の願いであり、任務でもあると考えています。
実はあと何日かすると彼女の誕生日なんです。今年のバースデイは二人で会って一緒にお祝いをすることはできないので、今は精一杯心を込めた手作りのプレゼントを用意しているところなんです。
──まあ、どんなプレゼントなんですか?
ちょっと恥ずかしいんですが、今までの二人の歴史を写したたくさんの写真とお気に入りのお菓子を詰め合わせたバスケットを用意しているんです。プレゼントを受け取って喜んでくれると嬉しいんですが。
彼女へのプレゼント:ローマン・ヒューミニック提供
──ごく普通の日常が当たり前のようにウクライナの国民に戻ってくることを心よりお祈りしています。
ありがとうございます。その暁には是非「歴史の宝庫」ウクライナにいらしてくださいね。
ローマン・ヒューミニック◎キーウ国立大学、テクノロジー&デザイン学科で学士号を取得し、引き続き同大学院でインダストリアル・ファーマシーを専攻している。現在は、父親が牧師を務める、キーウ近郊のゴスペル・チャーチでコミュニティー活動に従事し、ウクライナに残っている市民や病院などへ支援物資を送り届けるなど、コミュニティー活動に携わっている。