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2022.05.12 06:00

東南アジア発の音楽制作プラットフォームBandLabが85億円調達

Getty Images

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シンガポールを拠点とする音楽制作プラットフォームの「BandLab(バンドラボ)」は4月26日、オランダのプロサスベンチャーズ(Prosus Ventures)が参加した調達ラウンドで、6500万ドル(約85億円)を調達したと発表した。

世界最大級のパーム油事業を営む富豪のKuok Khoon Hongの息子のKuok Meng Ruが2015年に立ち上げたBandLabは、世界4000万人以上のクリエイターにモバイルファーストの音楽制作用プラットフォームを提供している。

今回の同社のシリーズBは、マイクロソフトの共同創業者の故ポール・アレンが設立したバルカンキャピタルが主導し、中国のテンセントやインドのEラーニング大手Byjusの出資元として知られるプロサスが新規の投資家として参加した。さらに、東南アジアのスーパーアプリGrabや中国のバイトダンスの初期出資元のK3 ベンチャーズも出資元に加わった。

BandLabの評価額は3億1500万ドル(約410億円)とされた。

BandLabは、今回の資金の一部を、昨年11月に買収した音楽配信プラットフォーム「ReverbNation」の拡大とエンジニアの採用に用いるという。ブラジルやインド、フィリピン、米国を主要な市場とするBandLabのユーザーベースは、過去2年間で2倍以上に伸びたとされる。

「BandLabは、世界中のクリエイターのために音楽制作を民主化する次世代プラットフォームを構築している。AIなどの革新的な技術を用い、クリエイターを支援する同社の取り組みを支援できることを嬉しく思う」と、プロサスの東南アジアの投資責任者のSachin Bhanotは述べた。

BandLabの創業者のKuokは、同社がターゲットとするユーザーが世界10億人以上にのぼると試算している。「私たちはまだ、この巨大な市場のごく一部にリーチしている段階だ」とKuokは述べている。

BandLabの親会社のCaldecott Musicは、音楽メディアのNMEやUncut、楽器販売店のSwee Leeなどを所有している。BandLabは、2016年に音楽メディア「ローリングストーン」の49%の株式を取得したが、その後、2017年に同誌の経営権を取得したPenske Mediaに売却していた。

編集=上田裕資

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