──競合他社をどのように見ていますか? まずは大衆化を目指すという今の段階では、その存在はむしろプラスとの見方もできますが。
その通りです。ひとりで畑を耕しても、収穫量は知れている。今はまだ、みんなで市場を広げていくフェーズだと思っています。
私は日本でスマホ決済サービスをいち早く始めたOrigamiというスタートアップの創業メンバーで、その事業をメルカリに売却して今に至っています。
創業当時、スマホ決済といっても理解されず、多くの人から馬鹿にされていました。それが今では、当たり前になりましたよね。マーケットに対する投資総量や、プレーヤーの数が非常に大事なんです。
──最後に、いよいよ「パ・リーグ Exciting Moments β」のオンチェーン化、二次流通を始める準備が整ってきていると思いますが、いつ実現するでしょうか?
年内を目指しています。そのタイミングで「β」もとれる予定ですが、まだファンの皆様からの支持が十分に得られていない状態なら、延期ということもあるかもしれません。
中長期的に取り組んでいることなので、発表事項以外に確定していることは何もないんです。将来的に参入するスポーツ競技やジャンル、採用するブロックチェーンも、扱うクリプトアセットの種類も。あらゆることを全ての選択肢を残した状態で、広く議論していきたいと考えています。
この世界は「俺こう思ってるんだけど」とか、「私はこっちがいいと思います」という感じで、みんなでワイワイ考えをぶつけ合ってできていくものですから。
伏見慎剛◎株式会社メルカリ執行役員NFT担当、株式会社メルコイン取締役。早稲田大学卒業後、リクルート入社。人材、販促領域で営業やマネジメントを経験した後、新規事業開発に従事。主にO2O決済分野のサービス立ち上げや事業運営に携わる。2012年より創業期のOrigamiに参画し、ビジネス全般、戦略的提携や資金調達等も担当。2020年3月の同社のメルカリグループ入りにより、メルペイ入社。執行役員 VP of Growthを経て、2021年4月より現職。