決済が面倒ならカートを放置
さらに、「消費者は商品が入ったカートを、ためらうことなく放置する」こともわかった。回答者の半数を超える54%が、店側から求められる情報が多すぎると感じた場合は、商品が入ったカートを放置すると回答したのだ。「アカウント開設の方法が複雑すぎるときはカートを放置する」と答えた人は82%にも上る。
ケイパースは、次のように強調する。「2022年には、消費者をできるだけすばやく顧客に変えることを目標にすべきだ。たとえそれが、売上アップに役立ちそうなマーケティングデータの入手機会を逃すことにつながっても、それは仕方がない。買い物客が望むとおりに、ゲスト購入や、ソーシャルログイン(客がすでに持っている外部SNSを使ってログインし、情報入力の手間を省くこと)などの選択肢を決済プロセスに追加するのがいちばんだ」
捨てメールアドレス
消費者は、メインのメールアドレスをオンラインショップに登録したくないと考えている。興味深いことに、「オンラインショッピング用の捨てメールアドレスを使っている」と答えた調査参加者は75%に上った。
ケイパースはこう説明する。「消費者は、オンラインでショッピングするときに、自分のメインアドレスを使わないようにしている。とりわけZ世代は、捨てアドレスを使っている割合が84%にも上る。マーケターはみな、メールによるマーケティング戦略を立てるときに、こうした傾向を考慮する必要がある」
この調査報告書から得られる大事な教訓としては、アカウント登録だけに頼ってメーリングリストを作成してはならないということだ。それよりも、顧客との信頼関係を構築しよう。価値あるコンテンツやインセンティブを提供することで、メインアドレスを登録してもいい、店側とやりとりしてもいいと思ってくれるような顧客を集めなくてはならない。
それに加えてショップ側は、ブラウザで閲覧している消費者を、可能な限りスピーディーなやり方で購入者へと変えることにも注力すべきだ。