すでにたくさん持っているアカウントをさらに増やし、個人情報をさらに提供するのにはもううんざり、という人が多い時代に、ユーザー名とパスワードをしきりに入力するよう求めているようでは、利益を失う可能性がある。消費者は、カートに商品を入れたまま決済せずに諦めてしまう可能性が高いのだ。
キャプテラ(Capterra)はこのほど、頻繁にオンラインショッピングを利用する米国の消費者770人を対象に調査を実施した。その結果をまとめた報告書「2022年オンラインショッピング調査」によると、オンラインで買い物をする際には効率性が非常に優先されているようだ。調査参加者の3分の2(66%)は、4分以内に決済を終えたいと回答している。また、28%もの人が、わずか2分で決済を完了したいと答えた。
「ゲスト購入」が望まれている
同調査では、(アカウントを登録しない)ゲスト購入を希望する人が最も多く、全体の43%を占めた。そのうちの72%は、ショップのアカウントをすでに持っていても、ゲスト購入で決済している。
キャプテラのシニアアナリスト、ザック・ケイパース(Zach Capers)は、小規模オンラインショップが決済プロセスを迅速化させるための方法について、こう説明する。
「小規模ショップは、時間を要する手続きを簡略化するか、取り除くかして、決済手続きを迅速化させることに力を入れる必要がある。オンラインショップの決済で最も好まれているのがゲスト購入だ。その主な理由は、アカウントを開いて管理すべきパスワードが増えるより、ゲスト購入のほうがスムーズに手続きができて便利だと考えられていることがある」