フランスでメーデーにスズランを贈りあうのはなぜ? メーデー/スズラン祭り|5月1日

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5月1日は「メーデー」。国際的な労働者の祭典であり、労働者たちが自分たちの権利を要求する集会や行進などが行われます。日本で初めてメーデーが行われたのは1920年。東京・上野公園で初めて集会が行われ、労働者たちが8時間労働や賃金の改正を訴えました。

フランスでは5月1日は有給休日とされており、法定労働は禁止。労働させた場合には、雇用主は2倍の賃金を支払わなくてはならないそうです。

ほとんどの店が閉まっているこの日、フランスの街角にはスズランを売る花屋がたくさん出現します。なぜなら、フランスにおける5月1日は、メーデーであると同時に「スズラン祭り」の日でもあるからです。

この日、フランスでは一輪のスズランを幸運のお守りとして大切な人に贈ります。1560年頃、訪問先の側近からスズランを贈られたことに大変喜んだ当時9歳のフランス王シャルル9世(1550~1574)が、宮中の女性たちにスズランをプレゼントしたことが由来とされています。

スズラン祭りの日は、街のあちらこちらにスズランの路上販売や即席スタンドが出現。この日だけはスズランの販売に必要な手続きや税金が免除されるため、子供が森で摘んできたスズランを売ることもできるのです。

スズランの花言葉は「幸せの再来」。ヨーロッパでは、スズランの花が春のシンボルとされています。

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執筆協力=アステル

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