けれども、最終日の出口へと向かう前に、立ち止まり、後々推薦状を書いてもらう可能性があることを考えたほうがいい。将来の自分のためにも、縁を完全に断ち切るようなことはせず、礼儀をわきまえたかたちで会社を去ろう。
以下では、退職する際に心がけたい点をまとめている。
同僚たちに、退職の挨拶メールを送る
最後の日が迫ってきたら、上司や同じチームのメンバーに、退職の挨拶メールを送ろう。心をこめ、簡潔な内容にすること。共に働いた同僚たちに対し、在職中に自分がどれほど助けられ、良い経験を積むことができたかを述べ、感謝を伝えよう。
メールを送ると同時に、リンクトインのステータス(就業状況)を更新し、会社とは関係のない、個人的な新しい連絡先を記載してもいいだろう。辞める会社の同僚たちに向けて、心をこめたメッセージも投稿しよう。連絡先リストに入っている人たちに、退職後の予定を知らせることも忘れてはいけない。
担当していたプロジェクトを次の人へ引き継ぐ
会社に退職の意向を伝え、チームメンバーに退職日を知らせたらすぐに、自分が受け持っていたプロジェクトを見直して、やりかけの仕事があれば、同僚に引き継ごう。やり残したプロジェクトについては、上司やマネージャーと話し合って、引き継ぐべき人が誰なのかを確認し、時間を割いて、その人と会う場を設けよう。そうすれば、完了した仕事やスケジュール、予算、プロジェクトに期待されていることなどを、徹底的にチェックできる。
他のメンバーに引き継ぐときは、自分が辞めた後もその人がうまく仕事を進めていけるよう、配慮を忘れずに。手元にある資料やメモなども譲り、引継ぎ期間中は電話やメールで連絡が取れる状態にしておこう。
元同僚たちとつながりを持ち続ける
退職後も、共に働いてきた仲間たちと縁を切らずに連絡を取り続けることは大事だ。勤務のなかで良好な関係を築いてきたのであれば、なおのことそうすべきだ。
元同僚たちとのつながりを維持しておくと、大きなメリットを得られるかもしれない。そのひとつは、長い時間を共に過ごすうちに生まれた友情だ。しかし、それと比較にならないくらい重要なのは、自分の実力を実際に知っている仲間たちとの人脈が、キャリア形成にもたらしてくれる可能性だ。
どんなときでも円満に退職する
辞める理由が何であれ、友好的な関係で締めくくるのがベストだ。礼儀をわきまえて退職すると、同僚や上司に良い印象を残せる。結局、その印象こそが、信頼できる推薦状を手にするうえで何よりも役に立つし、キャリアを加速させるものなのだ。