もしあなたが従業員だとしたら、「協力すれば、より多くのことを成し遂げられる」と言われること。それとも、やるべきこと、やるべきでないことを具体的に示されること。そのどちらがよりチームワークを発揮できそうだろうか?
従業員に対して、「自分の注意関心を、同僚より携帯電話に向けるべきではない」と教えたり、「私は何でもいいから、あなたたちが決めればいい」などと言うべきではないと教えることができたら、どれだけ早くチームワークを改善できるだろう?
また、「一緒に解決策を考えよう」、「個人的に話を聞かせてほしい」と言うことで、他者の視点を尊重する方法を模索すべきだと教えることができれば、どれだけ早くチームワークのコーチングができるだろうか。
ついでに言っておくと、企業理念を人事評価に組み込むことを検討したことがある場合、ワード・ピクチャーで具体的な行動を詳述しておけば、飛躍的に容易に実行できる。
チームワークなどのコアバリューを実現するために必要な行動を理解する助けになる限り、具体的な行動をどのように定義するかは自由だ。ワード・ピクチャーでコアバリューを十分に定義できたかどうかは、自分の行動をすぐに採点できるかどうかでわかる。
「要改善」の説明文を読めば、自分が望ましくない行動を取った場面が思い浮かぶのではないだろうか?また、この記事を読んでいる読者であれば、「素晴らしい」行動を取った場面も思い出すことができるはずだ。
企業理念を具体的な行動に分解し、すべての従業員が日々の仕事に生かすことができれば、従業員エンゲージメントを107%高めることも夢ではない。チームワークや誠実さ、説明責任の意味を何時間もかけて推測することは、従業員にとって、非常に苦痛なことだ。しかし、そうした企業理念を具体的な行動に落とし込むことができれば、ほぼすべての従業員が切望している透明性と率直さを実現できるだろう。