ビジネス

2022.05.02 17:00

フィンテックのユニコーン「Plaid」共同創業者の次の挑戦


フィンテック企業の業務を効率化


従来、フィンテックや大手テック企業は、複数の金融サービスを組み合わせなければ、顧客にサービスを提供することができなかった。例えば、預金を預ける銀行と、その銀行のシステムを自社に接続するためのミドルウェア、さらにはお金を動かすためのコアプロセッサーが必要で、それぞれ異なる企業と組む必要がある。ウィリアムとアニーは、こうした問題を解決しようとしている。

Columnは、PlaidやStripeなどの企業にならって、金融サービス製品を開発しているソフトウェア開発者をターゲットにマーケティングを展開している。同社の顧客には、デビットカードのスタートアップの「Point」や法人向けクレジットカード会社の「Brex」などが含まれる。

Columnは、預金者の資金を預かるほか、銀行間送金や電信送金、融資などのサービスを提供している。同社は、SaaS企業のように、顧客企業が同社のAPIを使って取引を行うたびに手数料を徴収している。また、銀行と同様に、融資を実行する際には組成手数料と利息を徴収している。

同社は、2021年に900万ドルの純利息収入を得ているが、その大部分はColumnによる買収以前にNorthern California National Bankが蓄積していた預金によるものだ。ホッキーは、Columnの収益を明らかにしなかったが、Northern California National Bankの買収に伴う減価償却費を考慮しなければ、黒字だという。

Columnの顧客には、評価額が数十億ドル規模の金融サービスのスタートアップが含まれているが、売上高が100万ドル以下の小規模な企業にも製品を売り込んでいるという。

編集=上田裕資

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