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2022.05.02 17:00

フィンテックのユニコーン「Plaid」共同創業者の次の挑戦

Getty Images

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今から3年前の2019年、フィンテックアプリをユーザーの銀行口座と連携させるソリューションを提供するサンフランシスコ企業「Plaid」の評価額は27億ドル(約3450億円)に達し、米国で最も価値が高いフィンテック企業のトップ10にランクインした。

その年の6月、同社の共同創業者でCTOのウィリアム・ホッキー(William Hockey)が、驚きの行動に出た。彼は、公に説明することなくCTOを辞職したのだ。そのホッキーが4月21日、長い沈黙を破り、新たなビジネスを立ち上げるためにPlaidを離れたことを明らかにした。

現在32歳のホッキーは現在、同い年の妻アニーと共に設立した「Column」という企業の共同CEOを務めている。同社はテクノロジーに特化した連邦政府認定の商業銀行で、フィンテック企業が金融サービスを簡単に迅速に外部の企業に提供するためのサービスを提供している。

2人はこの3年間、ひっそりとビジネスを構築し、2021年には自己資金5000万ドルを投じて設立15年のカリフォルニア州の銀行「Northern California National Bank」を買収していた。

通常、フィンテック企業は、複数の金融機関やソフトウェア企業からサービスの提供を受ける必要があるが、Columnはこの買収によって複合的なサービスを企業に提供することが可能になった。

同社は、資金調達において通常とは異なるアプローチをとっている。「我々は、ベンチャーキャピタルから調達をしておらず、今後もすることはないだろう。ハイパーグロースを目指し、多額の資金を調達して多くの人を雇うというやり方は、我々のようなビジネスに適さない」とホッキーは話す。

また、連邦政府の規制も、ベンチャーキャピタルが銀行に投資することを困難にしており、銀行に出資した投資家には、様々な規制の遵守が求められる。こうした理由から、Columnの株式は、創業者2人と60名の従業員が100%を保有している。

Columnの運営資金を確保するため、ホッキーは自身が保有するPlaidの株式の一部を売却した。フォーブスの推計で、彼はまだPlaid株の12%を所有しており、その価値は14億ドルに達する(Plaidの評価額は、2021年8月の資金調達ラウンドで134億ドルとされていた)。
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編集=上田裕資

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