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2022.04.30 17:00

イタリアの職人と会える新体験 コモ湖の老舗ホテルが企画

グランド・ホテル・トレメッツォ(Getty Images)

グランド・ホテル・トレメッツォ(Grand Hotel Tremezzo)は、イタリアのコモ湖を代表するホテルの一つだ。オーナーのバレンティーナ・デ・サンティスは、4月1日の2022年度開始に合わせた企画として、イタリアが誇る職人たちと会える新たな体験を宿泊客に提供することを決めた。

この企画は同ホテルのオンラインブティック「センス・オブ・レイク」の延長で、イタリアの伝統工芸をアピールすることが目的。参加する宿泊客は、ブティックに含まれるアクセサリーや家庭用品などの作り手と会い、その技能に触れられる。

例えば、老舗スカーフメーカー「マンテロ(Mantero)」の絹工場を訪問して自分だけのシルクスカーフを作ったり、旅行かばん類を製作するブリックス(BRICS)のカリスマ的オーナーに会って事業のインスピレーションについて学んだりできる。

デ・サンティスは筆者に対し、「私たちは旅の最初と最後にいつも、かばんに何を入れようかと考える。その答えは夢や物語、記憶だ。美しい品には魔力があり、感情の記憶をとどめることができるため、センス・オブ・レイクは、グランド・ホテル・トレメッツォに到着する前から始まり自宅に帰っても続く、終わりのない旅となる」と語った。

利用者は、車で職人の元に案内され、数時間滞在。場合によっては特注品の製作に関われる。ガイドの同行も可能で、VIPの利用客にはバレンティーナ本人が付き添うこともある。ブリックスやマンテロ以外の訪問先としては、有名なスカートブランドのレ・ゴンネ・ルフィアーネ(Le Gonne Ruffiane)もある。

予約はコンシェルジュを通じて、あるいはセンス・オブ・レイクのインスタグラムへのメッセージを通して行う。料金は2人1組で1200ユーロ(約16万円)からで、それに移動費が加算される。

グランド・ホテル・トレメッツォは今年6月、姉妹ホテルのパッサラクア(Passalacqua)をオープンする。過去にナポレオン・ボナパルトやビンチェンツォ・ベッリーニ、ウィンストン・チャーチルなどの客を迎えた歴史ある私邸を24室のホテルに改装したもので、ベッリーニが1831年にオペラ「夢遊病の女」を作曲したコモ湖最大のスイートも含まれている。

編集=遠藤宗生

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