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2022.05.01 07:00

米国のトラック輸送のDXプラットフォーム「コンボイ」の躍進

Getty Images

トラック輸送を効率化するデジタルプラットフォームを運営するコンボイ(Convoy)は、インフレと燃料価格の上昇によって効率的な物流ソリューションの需要が高まる中、サービス拡充のために2億6000万ドルを追加で調達したと発表した。

シアトルに本社を置く同社は4月21日、ベイリーギフォードとティー・ロウ・プライスが主導した調達ラウンドで1億6000万ドル、ハーキュリーズ・キャピタル(Hercules Capital)からのベンチャー債権投資で1億ドルを新たに調達したと述べた。コンボイはまた、JPモルガンから1億5000万ドルの信用枠を確保した。

コンボイの累計調達額は9億2500万ドルに達し、評価額は38億ドル(約4880億円)に上昇した。同社のプレジデントでCOOのマーク・オカストロム(Mark Okerstrom)は、新たな資金を「プラットフォームの構築や継続的な新プロダクトの投入に用いる」とフォーブスに語った。コンボイは「Convoy for Brokers」と呼ばれる新サービスで、貨物ブローカーに40万台のトラックへのアクセスを開放している。

コンボイは、Uber Freightなどの競合と同様に、従来は比較的ローテクで、必ずしも最も効率的な方法でトラックを配置することができなかった米国の貨物予約サービスのデジタル化に注力している。インフレの一因とされるサプライチェーンの寸断や、パンデミックに悩まされる米国のトラック輸送業界にとって、コンボイのようなサービスの重要性は増している。

「パンデミックは、トラック輸送がいかに重要であるか、そしてこの業界がいかに不安定で非効率的であるかを浮き彫りにした」と、コンボイの共同創業者でCEOのダン・ルイス(Dan Lewis)は声明で述べている。「当社は最新のテクノロジーとアルゴリズムを使用することで、貨物物流を効率化し、ドライバーたちを支援していく」

スマートフォンのアプリからアクセス可能なコンボイのプラットフォームは、機械学習を利用して輸送業者と貨物をマッチングしており、現状で40万台のトラックを用意している。オカストロムによると、設立7年のコンボイの収益は毎年約50%成長しており、今年は10億ドルを超える見通しという。

同社は上場計画を発表していないが、今回の新たな資金調達により、「将来の選択肢として検討するための確かな足場が整った」とオカストロムは語った。

編集=上田裕資

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