図書館法では、図書館を社会教育の精神に基づく公共サービスとして位置づけ、無料利用が原則とされました。
図書館はいまや全国に3000カ所以上。著名な建築家が建物の設計を手掛けていたり、カフェが併設されていたり、特徴ある図書館も多数誕生しています。
2020年のNHK紅白歌合戦に初出場したYOASOBIが中継で出演した「角川武蔵野ミュージアム」もその1つ。建築家の隈研吾が設計した多面体の建物のなかに、「本棚劇場」や「マンガ・ラノベ図書館」など個性的な図書館が入っています。
また佐賀県武雄市にある「武雄市図書館」は、2013年にリニューアルオープンしてから、県外からの地方公共団体の視察や観光客が多く訪れる場所になりました。ここは、運営に関してTSUTAYA(カルチュア・コンビニエンス・クラブ社)が指定管理者となっており、スターバックスを含む蔦屋書店も併設された「コーヒーが飲めて、本も買える図書館」。選書問題で批判もありましたが、これまでのあり方に縛られない図書館の新しいかたちを提案するものでした。
また、図書館法に基づく図書館の定義には含まれていませんが、蔵書数日本一を誇るのが国立国会図書館です。日本で発行された出版物は全て国会図書館に納本することが法律で義務付けられており、蔵書数は約4200万点にものぼります。貸し出しは行われていませんが、18歳以上であれば誰でも館内で閲覧が可能です。
国会図書館はデジタル化により、ネット経由で資料が閲覧できるようになったほか、絶版本など入手困難な資料を配信するサービスも生まれました。5月からは「個人向けデジタル化資料送信サービス」もスタートし、自宅にいながらパソコンやスマートフォンで閲覧することができるようになるそうです。
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