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2022.04.26 11:30

1カ月足らずで決着の「ツイッター5.6兆円買収劇」の舞台裏

Photo by Scott Olson / Getty Images

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ツイッターの取締役会は4月25日、イーロン・マスクの440億ドル(約5兆6400億円)の買収提案を受け入れると発表した。これにより、今月あたまから始まった数週間に及ぶ騒動に終止符が打たれた。

「取締役会は、イーロンの提案を評価するために、その価値や確実性、ファイナンシングに焦点を当てた、思慮深く包括的なプロセスを実施した」とツイッターのブレット・テイラー会長は声明で述べた。「提案された取引は多額の現金プレミアムをもたらすもので、我々はそれが株主にとって最善の道であると信じている」

マスクは4月14日に、1株あたり54.20ドルでツイッターを買収すると提案した。ツイッターの経営陣やウォール街の関係者はマスクが本気かどうかを疑ったが、結局のところ、彼は本気だった。マスクは先週、モルガン・スタンレーなどの投資銀行からの200億ドル以上の借り入れと、エクイティファイナンスで資金を用意することを明らかにした。

ツイッターは当初、マスクを追い払うために、買収価格を釣り上げることを意味するポイズンピル策を導入しようとした。しかし、取締役会は大株主から、マスクの入札を十分に検討するよう圧力をかけられたと報じられている。同社の株価はここしばらく低迷しており、4月4日にマスクがツイッター株に多額の投資をしていることを公表するまでの12カ月間で、60%近く下落していた。

「言論の自由は民主主義が機能するための基盤であり、ツイッターは人類の未来にとって不可欠な事柄が議論されるデジタルな街の広場だ」と、マスクは声明の中で述べた。

「私はまた、新たな機能でプロダクトを強化し、アルゴリズムをオープンソースにして人々の信頼を高め、スパムを垂れ流すボットを追放することで、ツイッターをこれまで以上に良くしたいと考えている。ツイッターは非常に大きな可能性を秘めている。私は、会社やユーザーのコミュニティと協力して、その可能性を解き放つことを楽しみにしている」

ツイッターの株価は、取締役会の決定を受けて25日に5.5%上昇し、51.63ドルをつけた。現状の株価とマスクの提示額にはまだ開きがあり、これは投資家がまだ、この取引に何か不都合が生じる可能性があると考えていることを示唆している。

マスクの買収の試みは、開始から終了までわずか1カ月足らずという、驚異的なスピードで進んだ。4月4日に、彼はツイッターの9.2%の株式を取得したことを明らかにし、同社の命運を左右する人物となった。ツイッターはその数日後にマスクに取締役のポジションを提供し、マスクはそれを受け入れたが、すぐに断った。
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翻訳=上田裕資

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