ビジネス

2022.04.25 12:00

トレンドに乗り、郊外市場に商機を見出すコワーキングスペース


自宅から出て、生活の単調さを解消するには、リージャスなどのレンタルオフィスに出かけるのも一つの選択肢だ。リージャスなどのコワーキングブランドを複数擁するIWGでは、120以上の国に約3500の建物を所有し、フォーチュン500企業のうち83%が、そのグローバルな顧客基盤に名を連ねている。

IWGのワーキングスペースを訪れれば、「誰かとつながっている」という感覚が得られる。また、自宅で不安定なインターネット接続と格闘する必要はない。IT技術や電話、デスク、椅子、照明などについては、IWGが専門業者を用意しているので、利用者は仕事だけに集中できる。

今後についても、ディクソンは強気な見方をとり、大きな期待を寄せている。大変な苦労をして都心に通勤することで毎日3時間を無駄にし、帰宅した時には精根尽き果て、ストレスでへとへとになっている──そんな生活をしなくても済む環境を求めている人が世界中にいるというのが、ディクソンの読みだ。

さらに、通勤する人が少なくなれば炭素排出量が減り、環境面でもプラスの効果があると、ディクソンは指摘する。雇用主の企業にとっても、コワーキングスペースは好都合だ。こうした場所を活用すれば、企業は、高価な大型不動産という重荷を負わなくて済む。

これらの企業の従業員が(週に1日かもしれないが)、住んでいるアパートや自宅以外の場所で仕事をしたくなった場合は、IWGがその受け皿になってくれるわけだ。

「どこでも勤務(ワーク・フロム・エニウェア=WFA)」というトレンドにより、働き手は、世界各地にある、あらゆる興味深い場所で働くことが可能になった。コワーキングオフィスも今後、こうした人たちのあとを追うように、行く先々で仕事ができる場所を提供していくだろう。

そうしたオフィスの一部は、郊外や、遠隔地にある多目的施設に置かれることになるはずだ。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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