何百万年働けばマスクに追いつける?
平均的な米国市民は年収69392ドル(OECD調べ)。だいたい300万年働けばマスクに追いつける計算になります。それでは、日本はどうでしょうか?
わが国は平均年収が30年間ほぼ変わっていませんが、2020年の平均年収433万円の賃金で計算をすると、640万年の労働が必要となってしまいます。鶴は千年、亀は万年などともいいますが、残念ながら亀を同時に何百匹働かせても、代わりに稼いでくれるわけではありません。
一般的に理解しやすい<平均>ではなく所得の<中央値>を見ると、この数字はさらに想像を超えるものとなります。2020年の米国の個人所得の中央値は35805ドルで、イーロン・マスクと並ぶのに必要な時間は610万年に跳ね上がります。2020年の日本における年収の中央値は407万円なのですが、計算するのはもうこの辺でやめておきたい気がしてきました。
ご想像の通り、所得格差はアメリカに限った話ではありません。上記のグラフにはあまり普段は見聞きしない億万長者も含まれていますが、フランス最大の大金持ちはLVMHグループの大株主でCEOであるベルナール・アルノー、そしてスペインはインディテックス創業者のアマンシオ・オルテガです。彼の国の平均的な国民が労働によって追いつくには天文学的な日数が必要になります。
そしてインドや中国のように平均所得が低く貧富差が大きい国においては、庶民と富豪の差は莫大になります。その差はグラフを見ての通りで、もう何が何だかわからなくなってきますね。
今回は頭がクラクラするような数字を取り上げましたが、ここで改めて覚えておきたいことがあります。多くの大富豪は、日々の株取引などではなく、起業によってその地位を築いたということです(参考:米フォーブス、2020年の記事)。
それでは最後に、名言が多いことで知られるインディテックス創業者のアマンシオ・オルテガの言葉に耳を傾けて、元気な明日を迎えましょう!
“Die of success? Give me a break! We’ve only just started!“
成功でいっちょう上がり?冗談じゃない!まだ始めたばかりじゃないか!
“I am the property of my business, not the reverse.”
自分のビジネスが私のオーナーであって、その逆ではないんだ。
“I’ll keep working until the end.”
私は最後までやり抜くつもりなんだよ。
それでは、また次回にお会いしましょう!
(世界最大級データポータル「Statista」の記事はこちら:Three Million Years to Become the Next Elon Musk)。