ある有名なデザイナーに聞いてみたところ、「ヒョンデはアイオニック5で日本のメーカーがやっていないような精巧な仕事もしている」と指摘した。例えば、ボンネットとグリルに接する部分やテールゲートが開いた時に見えるボディ・エッジ部分の精度がかなり高いからだ。
その斬新さは、例えばどのボディカラーでも銀色のホイールアーチのサラウンドに入れている縦の立体的な線。また、デザイン重視で、サイドシルの上には横に長い線が5本えぐられている。ただ、そこにホコリや泥が溜まるかもしれないが。デザインは最先端で、しかも近未来的な味がある。でも、正直なところ、少しやりすぎ感がある気もする。好きな人と、好きでない人に両極端に分かれるのではないだろうか。
実際に見ると意外に大きいのに、もっとコンパクトに思えたのは、プロポーションの効果だろうか。4635mmの全長は良いけど、1890mmの全幅は多くの日本の顧客には大きすぎるかもしれない。
室内はかなり未来的だけど、シックだ。キャビンは全体的に明るい雰囲気に包まれていて、最新のアップル製品を思わせるシンプルなデザインが特徴だ。運転席の真正面からダッシュボード中央まで伸びるダッシュボードモニターの中に、2面の大型タッチスクリーンが一体化されていて、今の時代にぴったり合っている感じ。また、多くのEVにありがちなスライド式のセンターコンソールは使いやすい。後方にスライドさせると運転席から助手席まで足元にできる広々とした空間ができ、新鮮な要素だね。また、テスラよりも物理的なスイッチをかなり残しているので、落ち着く感じ。上級グレードにはパノラマルーフがついているので、気持ちのいい開放感がある。
液晶パネルのグラフィックデザインもクール。