Z世代の消費傾向、ミレニアル世代とどう違う? 4つの特徴

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ある店舗に10~25歳、もうひとつの店舗に25~39歳の消費者が集まっていたとする。それぞれの店は、どのように違うのだと考えられるだろうか?

人格形成期に大不況が起こり、パンデミックが発生し、デジタルコマース市場が飽和状態となった米国のZ世代が、ひとつ上の世代であるミレニアル世代と異なる視点を持つようになっても、不思議なことではない。

また、Z世代は親たちの世代(X世代)やそれより年上の世代と比べ、お金に敏感だとされている。それを示す好例といえるのが、Z世代は約64%が、すでに人生におけるお金の使い方について、計画を立てているということだ。昨年の別の調査結果によると、ミレニアル世代で同じように準備を始めている人の割合は、62%だった。

お金がどれほど簡単に消えていくものかを目の当たりにしてきたZ世代の中でも、特に年長の消費者たちは、金融に関するアドバイスを求めるだけでなく、全般的な消費を先延ばしにする傾向があるとされている。

以下、この世代が「今は買わない」4つの要因を紹介する。

クレジットカードを持っていない


クレジットカードを保有しているのは、Z世代の55%、ミレニアル世代の66%だという。米国でクレジットカード作成に関する規制が強化されたのは、最も年上のZ世代が12歳のときだ。法改正により、信用を築くのが難しくなった人たちがいるということだろう。

ウォルマートなどの小売大手が提供しているような「今買って、後で払う」短期の分割払い(BNPL)は、Z世代の消費者の信用スコアの引き上げに役立つものだと考えられる。

貯蓄している


調査会社ジェネレーションZプラネットが昨年11月に発表した調査結果によると、この世代の貯金額は、合わせておよそ3600億ドル(約46兆円)だという。さらに、まだ若いこの世代の38%が、オンラインの投資口座を開設している。

小売業者は、簡単かつ楽しく投資ができることをうたった投資アプリの魅力的な機能を、自社のマーケテイングに取り入れることができるだろう。Z世代の消費者には、商品が「価値あるものだ」と納得してもらうことが、何より重要だと考えられる。
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編集=木内涼子

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