一方、CDCによると、オミクロン株が主流となって以来、感染した子ども(0~17歳)の入院率は、およそ4倍に上昇している。また、心臓発作その他の深刻な合併症を誘発する可能性がある上気道感染症などにより、重い症状が出る子どもの割合も増えている。
これまで、子どもは新型コロナウイルスに感染しても、重症化する危険性は低いとされてきた。だが、オミクロン株に感染した場合の入院率は高くなっている。そして、その理由については今のところ、明確な説明はなされていない。
研究者らが考えうる理由のひとつとして挙げているのは、子どもたちは多くがワクチンを接種していないことに加え、過去の感染によって免疫を獲得している可能性も低いということだ。
研究者らはワクチンについて、接種は子どもたちを多系統炎症症候群(MIS)など、生命を脅かす危険性もある合併症からも守ることになると指摘してきた。CDCが新たに発表した調査結果も、これらの見方を裏付けるものとなるだろう。
米国小児科学会(AAP)によると、国内で報告された未成年の累計感染者数は1290万人以上で、感染者数全体の約19%となっている(4月14日発表、未成年の定義は州によって異なるが、大半では19歳以下)。